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Wikipediaにも載っていないこと 21.6.27

BSプレミアムで毎朝放送されている、朝ドラ再放送枠『あぐり』。
1997年に放送されたこのドラマには、当時の人気タレント・俳優が主要な役で出演している一方、のちに有名になる人物も出ている。

たとえばここで書いた春馬君もそうだし、あぐりの息子役で、生田斗真氏もご出演されるという。
このお二人は有名なところだが、放送当時は無名だった意外な人物も登場していた。

その人物が登場するいきさつは――。

なんやかんやで、自分の美容院を持つことになったあぐり。しかし、内弟子に一番乗りした女性を雇ったところ、実は盗みの常習犯だった。
その女性を捕まえて、あぐりに引き合わせた警官役が

カッツミーこと、高橋克実氏。

風貌など全体的なイメージは変わらないが、当然ながら若い。髪の毛も制帽に隠れているが、ある(か、もしくはカツ……ムニャムニャ)。

今でこそ善人役・悪役、硬軟こなせる演技派だが、ドラマデビューして数年のこの頃は、さすがに演技が堅い。一言で言えば、さほど上手くはない。
なのに、なぜ朝ドラに出られたのかは不明だが(失礼)。

翌年の『ショムニ』で、カッツミーまさかの大ブレイク。
「まさかの」と書いたのは、主人公たちが所属する『ショムニ』(庶務二課)を目の敵にする、姑息で権力に媚びへつらう下品で水虫の(??)、良いところがほぼ無い人事部長の役だったから。
ところが、その振り切った演技が(ドラマ自体ヒットしたこともあり)注目を集め、一躍人気俳優への道を歩み出すこととなる。

ここで重要なのは、カッツミーがイケメンであるとか(個人的には好きなお顔だが)、善人の役をやったから人気が出たわけではなく、嫌われキャラを精一杯演じたことが人気へとつながったこと。
もちろん実力あってのことだが、人気が出た後も、DV夫などガチの悪役も演じ、さらに役の幅を広げ続けている。

どんな状況に置かれても最善を尽くすことが、成功につながる――場合もある。
『あぐり』のチョイ役の警官カッツミーが教えてくれた。


ただ、ある時期から髪の毛が一気に減ったことは、はたして人気のさらなる上昇に貢献したのか……。

それはWikipediaを読んでもわからない。





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