あっ えっ・2 22.10.25
すぐさま香川……「大和田」(『半沢』)のように床に這いつくばって土下座し、指を棚の下に入れたものの、狭すぎて入っていかない。頭真っ白。
これは――どうすべきか。
店員を呼んだとしても、その棚は天井近くまであり、商品が上から下までぎっしりと詰まっている。一人や二人程度の力ではびくともしないだろう。
となると、商品を全部どかして、棚を移動させるとか?
それはあまりにも申し訳ないし、恥ずかしすぎる。
では、もうふたのことは諦めるか。本体ではないし。
いや、やっぱりないと困る。
うーん
うーん
うーん
……
…………
「あのう、すいませーん」
結局、近くにいた女の店員に声をかける。なるべく恐縮して聴こえるように。
【TRY①】物差し
とりあえず持ってきてくれた物差しで、棚の下を探ってくれる。しかし、何も引っかからない。
【TRY②】段ボール
購入した商品を入れる用の、畳まれた段ボールが置かれたコーナーから、僕が一枚持ってきて棚の下に入れてみる。
取れた。
ごっそりとホコリが。
【TRY③】台車
女性店員が持ってきた台車にギクリとする。
まさか、棚の全ての商品を移動させるの?
つづく
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