カミングアウトについて、の話。・7 終 23.8.6
どんなことにも言えるが、悪意が無ければ何をやってもいいわけではない。
――のだが、なぜかLGBTQ+、とくにゲイに関しては長い間笑いのネタにされ続けていた。
さらには、先に書いたように、どんな大作家でも平気で「ゲイネタ」をぷっこんでくることが多い。もっとも言葉に敏感であるべき職業なのに。
悪意というほどではないが、多くの異性愛者の中にある、LGBTQ+への偏見・思い違い・軽率な表現。
これまでにも、それは当事者・支援者から指摘されていたのだが、残念ながら令和の現在においても、一部で根強く残っている。
そんななかのトップスターのカミングアウトは、多くの人、特に当事者に勇気を与えたはずだ。もし、僕が彼の立場だったら、記事にされる危険性も考え、誰にも言えずに一生隠し続けるだろう。
あの若さで、あれほどの素晴らしいスピーチをされたことに、最大級の賛辞を送りたい。
ただ、強いて言えば、マスコミが及び腰というかおっかなびっくりというか、思ったより深掘り(追加取材)していない印象はある。
彼の勇気あるスピーチは、一人でも多くの人に届いてほしいのだが。
最後に余談だが、僕は小説で「勇一・大吾シリーズ」なるものを書いて発表している。
ご覧になった方はお分かりのように、「官能小説」というよりは(その要素も少なからずあるが)、二人の恋愛面に焦点を当てている。
「性に奔放な人たち」というイメージとは別のゲイを描きたかったから。
一般的なゲイ小説の中で、このような話はきわめて少数だが、読者と同じ「普通の世界」に生きるゲイ二人を、今後も書き続けられれば、と思う。
――まぁ、もう少ーーーし、お時間をいただくが。
(おわり)
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