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新入荷書籍の紹介

日々詩編集室の書籍販売コーナーでは、ZINEやリトルプレスなど、一般書店であまり流通していない書籍の取り扱いが主ですが、ときどき商業出版の新刊書も仕入れしています。
今日は入荷があったので、ご紹介。

ぼくらにできないことはない
シーリと氷の海の海賊たち
欲望の鏡 つくられた「魅力」と「理想」

翻訳家のよこのななさんが手がけた絵本『ぼくらにできないことはない』( エーヴァ・リンドストロム著)、児童書『シーリと氷の海の海賊たち』、グラフィックノベル『欲望の鏡 つくられた「魅力」と「理想」』(リーヴ・ストロームクヴィスト著)。
お子さんから大人まで、楽しめる本の翻訳をそろえてみました。
中でも子供~大人までにお勧めしたいのが『シーリと氷の海の海賊たち』(フリーダ・ニルソン著)。
海賊にさらわれた妹を救うため、少女・シーリは旅に出る。大の男たちもおそれる海賊シロガシラを追う旅で、シーリは自然の厳しさだけでなく、その中で生きる人々が、動物や自然を搾取したりしていることにも出会ってゆく……。面白さ抜群、そして、この世界からわたしたちが生きる世界への「おみやげ」も持って帰らせてくれる一冊です!


恋愛しない私でも『源氏物語』は楽しめますか

『恋愛しない私でも『源氏物語』は楽しめますか』
大河ドラマで盛り上がっている『源氏物語』。帯文には「恋愛ばかりがそれほど重要なのでしょうか?」とありますが、「恋愛」っていったいなんなんでしょうか。誰もが通る、いま経験していなくても「いつか・かならず」と言われてしまう、恋愛をしないことは「未熟」である……本当に?
アセクシュアル・アロマンティックの二人を描いたドラマ『恋せぬふたり』についても触れています。筆者は西原志保さん。


文体の舵をとれ

文体の舵をとれ
SFの大家、アーシュラ・K・ル・グウィンによる小説の技法の書。(翻訳は大久保ゆうさん)
創作をするみなさん、「文舵」って周りのひとたちが言っていたりしませんか……? KAGUYA BOOKSさん刊行の『SF作家はこう考える 創作世界の最前線をたずねて』と合わせて読むのもおすすめです!


チッソは私であった 水俣病の思想

チッソは私であった
サウダージ・ブックス編集人アサノタカオさんがひびうたで開講している自主読書ゼミ『やわらかくひろげる』。新課題図書は石牟礼道子『苦海浄土』。その関連図書でもあります。
筆者の緒方正人さんは、水俣病患者認定運動の最前線で闘っていました。けれど、認定申請を取り下げ、加害者を赦すという選択をします。
『苦海浄土』と一緒に、ぜひ読んでほしい一冊。


自閉スペクトラム症の人たちが生きる新しい世界

自閉スペクトラム症の人たちが生きる新しい世界』デヴォン・プライス 堀越英美訳
こちらは来月11月に刊行の自閉的な子供ジュンの旅の物語『ゴースト・イン・ザ・プリズム』の筆者、黒田八束さんから推薦いただいた自閉スペクトラムについての書籍です。
定型発達の人々にあわせた社会で、「普通」を装って自分を見失ってしまう……。自身の体験をベースに自閉スペクトラム症の人々が自分自身を受け入れるまでの過程を描き出す。
お手にとってみてください。

ほか、再入荷として、
川野芽生さんの『幻象録』も届きました。
「短歌」という世界、そして、わたしたちが生きる世界へと接続する文章。短歌を詠/読まれる方にお勧め。
川野芽生さんと高田怜央さんのZINE『黎明通信』のお取り扱いもあります。

日々詩編集室で取り扱っている書籍は、HIBIUTA AND COMPANY店頭ほか、HIBIUTA ONLINE SHOPでもご購入いただけます。
ぜひご利用ください。
(店頭で購入される場合、「わかちあいちけっと」も使えます。)

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