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触れて欲しいカラダの1点。
無意識運動が緊張と弛緩を自然のリズムで行えていれば
カラダに備わっているホメオスタシスが働いている。
異常や疲労を感じとると
その部位を回復させようとする動きが生じる。
最も力強い働きが発熱や風邪と言われる現象。
回復要求が生じないで
ホメオスタシスが動き出さないのであれば
カラダは絡まった綾取りの糸のようになってしまっている。
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絡まって解けなくなってしまった糸が
たった1点が解けると
全てが解けていくことがある。
心身が慢性的に異常を抱えている場合にも同様の現象が見られる。
ある1点に触れて気を通していくと
全身が伸びをするように動き出す1点がある。
絡まった大元の1点。
1点がカラダの中にあることもあれば、ココロの中にあることもある。
その1点を捉えることが出来ると
触れられたカラダの持ち主は強烈に快感が生じたり
全身が動き出そうとする衝動が湧き起こってきたり
まさに、そこです!
そこをどうにかしたかったんです!
中には
子供の頃からずっと気になっていた1点です!
とおっしゃる方もいる。
活元運動はカラダ自身が調整したいことを勝手に行う運動。
動き出した活元運動を観察すると
見事にその大元の1点をどうにかしようと動いていることがある。
やっぱりそこを変えたいんだって確認できる場合もあれば
変えたいのは、そこだったんだと気づかせられる場合もある。
最初からのたうつような活元運動が出ている女性がいた。
肩甲骨から左腕がのたうつように動いていた。
まるで左腕だけが別の生き物のように動いていた。
ぼくの目の前でのた打ち回って、
カラダが変えたがっているその左腕の
動かなくなっていた手首に徹底的に愉気してみることにした。
最初は静かに愉気を受けておられた。
5分経過し、10分ほど経過すると
彼女は目頭を震わし始めた。
そして、目に涙がにじみ出してきた。
彼女の左手首は数十年前、1歳と3歳のときにメスが入っていた。
子供の頃は、風が当たるだけでも痛くて常にサポーターを巻いていたらしい。
愉気を受けてながら、ずっと痛みを感じていた手首を感じていたら
「あ・り・が・と・う」って感覚がカラダから湧き起こってきた。
ご本人ですらまったく前触れもなく、図らずもぼくの前で涙を流されていた。
1歳、3歳からずっと抱えていた1点。
痛みを発し続けている1点に丁寧に触れて、
気を通していった結果、涙が湧き起こってきた。
古い1点に触れることが出来ると
触れられたご本人は古い様々な記憶が蘇ってきて
抱えていた感情が湧き起こってくる。
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