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病気って、カラダが動いている証だったのか。
初めて整体指導を受けに来室される方は何らかの心身の不調を抱えている方がほとんど。
たいていは心身の変化を誘導出来ることが多いんだけど
まれに変化が生じない人がいる。
大きな反応が起こって欲しい心身なのに変化が始まらない人がいる。
愉気をしていって
背骨を観察していくとめちゃくちゃ硬張っていて
居心地の悪いカラダであることがすぐに分かる。
くたびれ方が深刻な人は「感じない」麻痺がカラダに拡がっている。
ところが異常であることが感じられるようになると
いのちを営んでいる無意識運動が動き出していく。
ホメオスタシスが再起動していく。
同じような異常な背骨の硬張りを抱えている状態であっても
未病の人の方が変化してくれないことがある。
バリバリ働いている人に見かけることがある。
病名がつけられていたり、長年通院している人のほうが
見た目からして深刻なのに変化してくれることが多い。
先日、そのことに気付いた。
あれっ?なぜだろう?
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変化が生じたのは自力で回復できなかった処が変化した結果
ホメオスタシスが動き出してくれたから。
これって病気を表現している人の方がホメオスタシスが動きやすいってことなのでは?
いやいや、病気自体がホメオスタシスが動いているってことなんじゃないか。
実はホメオスタシスが動いていたのであれば
慢性的に疲労を抱え続けたり
長年に渡って病気を抱え続けていたってことは
ホメオスタシスの動きを邪魔しているものがあったってことを教えてくれている。
邪魔をしているのは大抵は自動思考。
野口晴哉先生の人間観察の出発点となった疑問が
みんな病気は治さなきゃいけないものだと思っているが
本当に治さなきゃいけないものなんだろうか?
病気自体が自然治癒力の現れなんじゃないだろうか。
というものだった。
ホメオスタシスが動いている整体であれば
こころ静かに過ごしていれば
ほとんどの病気は自然と経過してしまう。
その人間の見方は年を重ねるごとに確信となっていき
治療を捨てるという宣言になり
整体指導へと変化していった。
先生の講義録をさんざん読んではいたものの
それはあくまで知識として知っているに過ぎない。
実際に生身の人に触れて愉気をしていくことで
今まさに、知っていることを、自分の体験に置き換えていっています。
野口先生が発見したいのちの営みを自分の手で感じとっていきたい。