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誰かに頼れない。そんな時は、自分が自分の友達に。

「あなたは、他の人から5年くらい遅れてる。
経験が圧倒的に足りていない。
世間からズレてるよ」

少し前に、ある人から言われた言葉。

言っていいことと悪いことがあるよ、と言い返したい気持ちと、これが忌憚ない意見というやつか、と受け入れる気持ちがせめぎ合って……、
結局私は、「遅れてる自覚はある。でも、3、4年くらいだと思ってた」と半泣きで返しました。

誰かの言葉をいちいち真に受けていたら身がもたないとは分かっています。でも、やっぱり傷つくことはあります。しばらく、自信もなくなってしまいました。これから頑張ればいい、なんて心を切り替えられなかったのです。

こういう時、誰に話したらいいかも分からなくなります。「他の人はこんな状況にならないよね」とか、「他の人はこんなこと言われないでしょ」、「こんなことで悩むわけがないよね」なんて思うと、相談する気も起きなくなるのです。

落ち込んでいる時ほど、他の人は普通に生きているように見えるものです。5年遅れの私の想いを誰かに伝えたって伝わらない気さえして、この言葉は、自分の中でくすぶっていました。


でも、ある時気がついたことがあって。
もし、この話を私が友達にしたとして、その人は何と言うでしょうか。

「まぁ、世間からズレてるのは確かだよね。
経験だって圧倒的に足りていないし。
他の人から5年くらい遅れてるって言われても仕方ないよ」

と、言うでしょうか。
きっと言わないと思うのです。

「人生に遅れとかないよ。
空っぽの5年を過ごしたわけじゃないじゃん。
他の人が経験していることを経験していないってことは、他の人が経験していないことを経験してるってことだよ」

と、言ってくれる気がしたのです。そして、思いました。自分は自分に、この言葉をかけてあげられているだろうか、と。

答えはNoでした。どうしてこういう人生を歩んでいるんだろうとか、これからその遅れを取り戻せるのかな(それは無理じゃないかな)、などと考えていたのです。


だからもし、何か人に言えないような痛みや悩みを抱えている人がいるとしたら、自分が自分の友達になったようなつもりで、自分の話を聞いてあげてください。

自分が傷ついている時、困っている時、誰かに頼ることが本当はベストです。悩みは一人で抱えず人に話しましょう、というアドバイスは王道中の王道です。

でも、必ずしもそれはできないかもしれません。友達に話すのに勇気がいる、家から出るのも怖い、電話もできない……。そんな状況で唯一できることがあるとしたら、自分で自分の話を聞くことです。それも、ただ聞くのではなく、自分が自分の友達になったつもりで聞いてあげるのです。

そうすればきっと、少しは気が楽になるでしょう。そして、実際に誰かに話し、頼る勇気もわいてくるのではないかと思います。


*さいごに*
今回の記事で書いた内容は、Instagramのストーリーズで「親しい友達」に向けて書こうかな、と思っていたものです。ただ、これは長すぎると思ってnoteでシェアすることを決めました。友人たちに向けて書くような言葉が、まだ会ったことのない皆さんにも響くと嬉しいなと思います。

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