その時代ならではの就活。これから先はどうなるのだろう?
最近よく見る、オンラインでの就活という言葉。
昨年から、様々な業種で、強制的に変化した就活模様。多くの企業、また求職者が、オンライン対応を迫られたことでしょう。
変化に柔軟に対応できるか?も、重要視されてもいます。
オンラインのおかげでよかった!ということも オンラインならではの困ったもあると思います。
私が美容師免許を取った頃
現在、美容学校は2年制ですが、 私は、その2年制に切り替わる前、1年制の時に 美容学校で学び、美容業界に入りました。
卒業する頃に学科試験を受け、卒業後に1年間、 インターン生としてサロンに勤務し、卒業から1年後に実地試験を受けます。 合格すれば晴れて美容師免許がもらえる。という仕組みでした。
1年で学校を卒業する → 1年後には就職、社会人
ということで、入学して半年後には、就活が始まります。 クラスメイトと仲良くなり、学校に慣れてきたかな、美容師の技術って色々あるんだな、学科もたくさんある。国家試験という言葉は、常についてまわります。そんな中で、気がつけば、就活の波に乗っているといった感じでした。
それまでの学校生活と違い、1年て本当に短い。 そう感じたのはいうまでもありません。
そもそも、どんなサロンがあるのか? 自分が働いてみたいサロンは、実際に新卒募集をしているのか? など、今ならば、ネットで調べられますが、 当時は紙面で探す、人(学校)から聞く、実際に出向いてみる。 足で情報をつかめ!と、刑事やジャーナリストのドラマの様な状況だったわけです。
友人達と、放課後にこっそりサロンを見に行こうと、出かけたこともありました。
サロンの最寄りの駅や街の雰囲気、様子、どんなロケーションなのか?外観は?など、外から様子を見ておいてから、改めて見学に行く日程を立て、緊張しながら、サロンに電話する。
今では考えられないくらい、事前情報が少ない時代。求職者もサロンもそれぞれに苦労はあったと思います。
情報は多い方が良い?少ない方がよい?
当時、ポケベル(懐かしい!)からPHSに移行し、 携帯電話が徐々に増えてきたかな?という時代。インターネットはもちろん普及していません。 サロンのホームページをチェック!ということもない時代。
それが日常だったので、サロン側も発信する情報は紙媒体がメイン。
行きたい憧れのサロンがある人は、美容学校に入る前から、サロンにお客さんとして通っていたりしていましたが、 具体的に働きたいサロンを、これから決めるという人達は、学校に来ている求人票を見て、どんなサロンがあるのか。基本条件などを知り、先生にアドバイスをもらい見学や面接をさせてもらうための連絡をする。
というのが主な流れでした。
限られた情報を元に、就活するわけですが、それはそれで、当時できる精一杯のことをみんながやっていたように思います。
結局、紙面でみる、話を聞くだけではなく、 実際に現地に足を運ぶのが一番だと言うことも、その当時、身についたことなのかもしれません。
転職希望者の就職活動
私は過去に2社で働きましたが、2社目を探す時は、民間企業の出している求人の紙媒体がメインでした。
その当時も、まだネットはそれほど普及していなかったので、やはり、紙での情報と自分の足が頼りになります。
当時、ネットでの就活ではなかったことを話の タネに同時期に入社した仲間と、盛り上がることはよくありました。
今となれば、懐かしい思い出です。
変わるもの、変わらないもの
今の時代、マッチング機能や条件検索で、行きたいサロンを絞ってくれる仕組みもあります。
サロンの数に対し学生の数が少ないので、採用するのにも困難な時代です。
オンラインでできることはオンライン化されるでしょうし、その方が互いに効率的なことも多いはず。
ですが、基本的に人として大切なことは、変わりません。 挨拶がきちんとできるか? 相手に敬意を持って対応しているか? これは、時代が変わっても変わらない。
面と向かって話した時に、サロン側も求職者もお互いにチェックしているし、 お客様と対面する仕事である美容業だからこそ、この対面での印象を大切にするのは変わらないはず。
人として大事なことは、 就活のためだけのことではなく、働く上でも、生き抜くためにも大事なこと。
それは、過去の就活でも、今の就活でも、学生も社会人も変わらないこと。
Aya Horiguchi