「ヘッドスパ」ファンを増やしたい②
ヘッドスパ中は寝てもよいのか?
以前、ヘッドスパ大好き!というお客様で 「あー、また寝ちゃいました。 気持ちよさがわからなくなっちゃうと思って、 寝ないように頑張ったんですけど。」 と、言われる方がいらっしゃいました。
担当したスタッフとしては、自分の技で、お客様が寝落ちした!と嬉しい限りなのですが、 お客様は、毎回、シャンプー台で睡魔と戦っていることになります。 それはそれでツライ!?
もし、皆さんのサロンでも同じようにおっしゃるお客様がいたら
「寝てしまっても、大丈夫。ヘッドスパ中に発生するオキシトシンホルモンの影響で、寝ている間も、リラクゼーション効果は続きます。安心して寝てください。」
と伝えてあげてください。
※ただし、マッサージされている実感が欲しい方は、寝てしまうとマッサージされている感覚は、わからなくなるとは思います。
オキシトシンホルモンは触れてすぐではなく、 触れ始めてから5分程すると分泌され始めます。
お客様が寝てしまっても、ヘッドスパの施術中は触れることで発生する、オキシトシンホルモンの効果(癒し、リラクゼーション、安心感、抗ストレス作用)は続くといわれていますので、無理に起きていなくても大丈夫!
なのです。
メニューの時間設定の中に、お客様の リラックスタイムは含まれているか?
ヘッドスパが終わって、しばらくぼんやりしていたり、リラックスモードのままでいるのもオキシトシンホルモンの影響です。
触れるのをやめても、オキシトシンホルモンは 10分程度は分泌され続けていると言われます。
ということは、ヘッドスパが終わった直後は、 お客様はゆっくりしたいモードです。 あれこれ話しかけたり、商品の話をしても届かないかもしれません。
逆に「ゆっくりしたい気分なのに、話しかけられて億劫だった。」
「よくわからないうちに商品を押し売りされそうになった。」
というクレームに繋がることも考えられます。
そうなってしまっては、お客様の 「リラックスしたい。」 「気忙しい中で少しでもゆっくりしたい!」 というこれまでの気持ちと時間が台無しです。
施術には時間の区切りがあります。 お客様の時間もいただき、また、サロン側も美容師も、時間と技術、サービス(接客や空間なども含めて) を提供しています。 そこにお客様が満足され、価値を感じ、納得して代金を支払います。
サロンでは、 「時間生産性」・「人時生産性」という言葉も しばしば使われます。それが、経営の観点から して大事なのもよくわかります。
ただ、ここにばかりに意識を向けると、 もしかしたら、お客様の感情は置いてけぼりかもしれません。
皆さんのサロンのヘッドスパの時間設定に、 お客様にゆっくりしていただく時間はどのくらい含まれていますか?
メニューの時間が 「長いから良い⭕️、短いからダメ❌」 ということではなく、
施術後、触れるのをやめても約10分は リラックスモード。いわゆる余韻、の時間です。この「10分間の余韻」があることを考慮した、 接客を意識してみてください。
お客様の時間軸を忘れない
日本人は、空気を読む、雰囲気を察することに、世界の中でも長けているといいます。
お客様の心境や様子を察するのが得意な美容師さんも多いはず。 そこがちょっと苦手という人には、この、 "お客様の時間軸" があることを理解して 接客、サービスに活かして、もらえたらなと思います。
そうすれば、もっとお客様に響くことが増えるのではないでしょうか??
やっぱり、「ヘッドスパ」ファン、増やしたい!
Aya Horiguchi