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企業が値引きセールをすべきでない理由

この時期、7月〜8月はシーズンの切替時期でもあるため、各ブランドの「値引きセール」の広告を目にする機会が多くなっていると思います。

また今年はCOVID-19(コロナ)の影響もあり、通常よりも値引きセールを前倒しで実施している企業も多くあり、特に海外のラグジュエリー企業や海外のアパレル企業共に実施期間と合わせて、値引率も例年よりも比較的高いように見受けられます。

※以下海外ブランドの状況(7月末時点)

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「値引きセール」の広告を見つけると、ついついお財布の紐が緩くなってしまう事もありますし、内容によってはお得なお買い物だと感じることで何だか得した気分になり、結果的にストレス解消にも?なる可能性は少なからずあるかと思います。


一方で、企業側からするといかがでしょうか?

本当に「値引きセール」は企業にとって必要なのでしょうか。

今回は、「企業が値引きセールをすべきではない理由」と合わせて、

「企業は何をすべきか」についても纏めてみましたので、

Eコマース担当者やマーケティング関係者の方々を中心に、ぜひ隙間時間に読んで頂ければ幸いです。:)

COVID-19(コロナ)の影響で経営困難な状況

重々承知だと思いますが、現状の各社アパレル企業は厳しい状況が続いており、7月末現在でも三密を防ぐため外出自粛やインバウンドの大幅な縮小により、集客が悪化し、各アパレル企業の実店舗営業が怪しい状況になってきていると思います。

前々から若干予想はしておりましたが、これが徐々に少しずつ表面化してきており、老舗アパレル企業のレナウン、直近ではセシルマクビー、海外であればJ.Crew Group、米ブルックス ブラザーズ グループなど、多くの有名企業が次々と経営難により破産法の適用を申請しています。

継続してアパレル市場が厳しい状況の中、ラグジュエリー市場も長期的に見ると厳しいようにも見えます。

先月にはLVMHによるTIFFANY & CO.買収は現在再考しているとの記事もありましたし、今後の動向が気になります。※結果的に買収は完了することになりそうですが。※9/20追記:結果的に買収は撤回になった様ですね。

ラグジュエリー市場に関しては別記事にも纏めてますので、こちらも是非参考にして頂ければと思います。

各社アパレル、ラグジュエリー企業の経営状況が厳しい中、各企業が短期でクイックに実施出来る改善策とは何でしょうか。


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そう「値引きセール」ですね。


何となく思考停止していても「値引きセール」は頭の片隅に誰でもあると思います。「値引きセール」を行う事で、少なからず"短期"でのメリットはあるように見えますので、簡単に流す感じで見ていきたいと思います。


①「値引きセール」は大幅な集客が期待出来る

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文字通り「値引きセール」は大幅な集客が期待できます。

リスティング広告やリターゲティング広告、PLA広告などのデジタル広告に予算をかける事でさらに集客、特に新規顧客にアプローチすることも可能だと思います。

※リスティング広告:検索エンジンの検索結果にユーザーが検索した検索キーワードに連動して掲載される広告。
※リターゲティング広告:過去に数回、自社サイトに訪問したユーザに対して配信する広告。
※PLA(商品リスト)広告:Google検索やGoogleショッピングに表示する画像広告。

②「値引きセール」は過去在庫を素早く消化出来る

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「商品を保持する」=「同時に在庫を抱える必要がある」ため、経営者にとって毎年の在庫はシーズンを通して常に悩みの種です。

基本的に在庫が増えると倉庫のエリア拡大、つまり費用も平行して上がるため、可能な限り前シーズンの在庫は「値引きセール等で早期に消化すべき」と考えるのは、経営視点から誰もが思う本音でしょう。

しかしながら、本質的な課題を間違えると大きな損失にもなりかねないため、在庫処理に関しては少々注意すべきです。

追って詳細は説明しようと思います。

③「値引きセール」はクイックにキャッシュが回収出来る

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「値引きセール」を打ち出す事で一時的に売上を稼げる可能性もあります。

つまり、短期で且つクイックにキャッシュを回収したい場合として一時的な手段としては有効的に見えるため、冒頭でご説明した通りコロナ禍で経営状況が厳しい中、「値引きセール」を前倒しで実施した企業様も多いのではないでしょうか。

一方、「値引きセール」において例外のケースもあります。

以下チラシにある某小売企業様の場合は、基本的に週末商売ですので、いかに週末の期間限定(セール)で売上を稼ぎ、平日振り返りとお客様の声を元に改善し、次の週末を迎えるといったPDCAを高速に回しています。それも大規模且つ同時に。

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ただこの場合は手元にキャッシュがある前提且つ、この商売で何十年も続けているため、「一時的にキャッシュを回収する」という趣旨からは外れますが、参考まで共有しておきたいと思います。


少々論点がズレてしまったので、本題に戻しましょう。


上記3つのポイントは考え方によっては有効的にも見えます。

つまり「値下げセール」を実施することで、集客力は上がり、在庫消化が進み、一時的にキャッシュも作れる。サイクルとしては上手に回せているように感じます。


それでも「企業は値引きセールをすべきではない理由」は何でしょうか。

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