冬の焚き火を囲む会
今日は、息子が通う小学校のPTAと地域の町内会が合同で「焚き火を囲む会」を開催するので、家族で参加した。
私の家族は、小学校1年生の息子と2歳半の娘、妻の4人家族。
小学生向けの地域イベントなので、初めての参加だ。
朝9時。小学校の広場。
お手伝いとして参加を名乗り出たが、こういう大規模な焚き火は自分も初めてで、全く勝手がわからない。
ということで、町内会の顔役と思われるおじいさんのいうことを率先して聞くことにした。
私:「すみません、何すればよいですか?」
将軍(おじいさん):「んー、じゃあみんなでまずは穴掘るぞ~。」
私:「????穴ですか?」
詳しく聞くと、畳6畳分ぐらいの面積を10cm程度掘れと将軍(おじいさん)からの指示。
私含め、小学校のお手伝いオトウサン部隊数名で穴を掘る。
どうやら、ここで焚き火をして芋を投入するらしい。
普段、キーボードとマウスしか触らない私にとって、スコップと鍬で地面を耕し、掘るのは至難の業だ。腰に大ダメージ。(苦笑)
となりにいたオトウサンが天を見上げ、腰に手をトントン。
・・・ご苦労様です。
将軍:「ほらー、早く準備終えねぇと、子ども達が来ちまうぞー!」※
※子ども達の集合時間は10時
めちゃくちゃご高齢にも関わらず、我々に発破をかけつつ、猛スピードで鍬を振り下ろしまくる将軍@おじいさん
さらに斧を振り下ろし、これまた猛スピードで薪を割りまくる。
いや、凄すぎでしょ(笑
「しょ、将軍に続けぇぇぇえ!」と言わんばかりに穴堀り&薪割りのスピードをアップして準備進める我々オトウサン軍。
もうキングダムの世界だわ。(笑
子ども達が次第に集まってきたので、「今日だけは火を扱ってもいいぞー!」と子ども達を呼びかけ、マッチを渡す。
子ども達は、マッチの扱い方を地域のおじさん達に教わりながら、恐る恐る火を点けていく。
落ち葉と薪が燃えていき、よい熾火になったところで、芋を投入していく。
「おいしくできるかな。」
やきいもができるまで、子ども達は焚き火の周りで走り回り、大人たちは各々談笑する。いつの間にか学校の先生方も数名参加していた。
まさに「焚き火を囲む会」だ。
大人と子ども総勢100人以上。
私は当日の準備を、ただのお手伝いとして誰でもできる肉体労働しか参加していないが、この規模を目の前にすると主催者側は凄く大変だったと思う。
イマドキの世代である僕らオトウサンからしたら、正直このようなイベントの主催者は大変だし、やりたくないと思う人が大半だろう。
実際この「焚き火を囲む会」の主催者役員は全員、50代以上の世代だ。
少子高齢化、時流に合ってない―、「時代錯誤」なイベントだって思う人もいるかもしれないが、焚き火を囲むこの人々の顔を見ると、そんなことはないなって思う。
準備がどれだけ大変でも、主催者はこの光景を見たかったから、子ども達に見せたかったから、頑張ったのだろうと思う。
「焼き芋できたぞーー!」
走り回って待っていた子ども達が、一斉に焚き火に駆け寄り、焼き芋に並ぶ。
めちゃくちゃ甘くておいしい。
「うまいな。」
「おいしいね。」
「おいしーーー!」
「うまっ!」
「あまい!」
「よかったねぇ!おいしい!」
子どもからお年寄りまで、様々な年代が笑顔で焼き芋をほおばる。
同じ地域に住むけど、普段なかなか接点が無い人たち同士で、焚き火を囲み、一緒に美味しいものを作って食べる。
地域交流、大切だなと思いました。
焚き火を始める前、主催者から挨拶があった。
「焚き火を囲む会」は、コロナ禍などの理由から4年ぶりの開催であり、地域の町内会役員が中心になって今回開催できたこと。
そのため、PTAに運営が引き継げず、できれば今後は若い世代に少しずつこの会の運営を引き継いでほしいこと。
そんな趣旨の挨拶だ。
「焚き火を囲む会」が始まる前の話だったので、正直引き継ぐとか厳しいなぁなんて思ったが、実際参加してみると、このような地域交流の会はとても意義があり、大切なことだと思った。
主催者は”できることからでいい”、今回お手伝いだけでも名乗り出て参加してくれたPTAの方々には感謝申し上げたいといっていた。
”できることから"か。
ふと、リビングの絵本棚に立てかけてあるスポーツチャンバラ用の刀に目をやる。
息子のモノだ。
刀を手に取り、最上段から自分の足元めがけて、素振りする。
次回こそ、薪割りを成功させたいー。
来年に向けて、まずはそこからスタートを切る私であった。
”できることから”
おわり。
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