偏劇人【劇評を書く偏屈な人間堂】

世の中、お利口が多くて疲れません?/安藤奈津美が行ける範囲で岩手の劇場で見たものの感想/noteよく分かってない/読むとモヤモヤする/ご意見ご感想は記名で連絡してね。ないものにはお返事しないよ/ぜんぶ気まぐれ/このプロフィールは予告なく変更になります

偏劇人【劇評を書く偏屈な人間堂】

世の中、お利口が多くて疲れません?/安藤奈津美が行ける範囲で岩手の劇場で見たものの感想/noteよく分かってない/読むとモヤモヤする/ご意見ご感想は記名で連絡してね。ないものにはお返事しないよ/ぜんぶ気まぐれ/このプロフィールは予告なく変更になります

最近の記事

「もりげき王2020」②がまだになっていたが、とにかくこれだけは明記しておきたい。優勝者の作品に対する審査員の似内氏のコメントは著しく敬意を欠いていた。会場であのコメントを聞いて以来、私が当アカウントで決めた規約に則り、同氏が関わる舞台には極力足を運ばないようにしているほどだった

    • (2/2)「侍タイムスリッパー」。いい意味でお約束を踏襲した人物造形や展開と、そのうえで緊張感を高めきったクライマックス。正直予想がつくオチにも「これだよねぇ」とニッコリしちゃう。ほとんどの観客が大好きになるであろう会津の侍・香坂を山口馬木也が好演。海外展開も視野に入れててベネ!

      • (1/2)映画「侍タイムスリッパー」鑑賞。 いつか忘れ去られる思いもあれど、その日は今日ではない。故にこそ「真剣」で今と向き合う人々の可笑しみや切なさ、笑いを堪能した2時間11分。誰だよ「面白いけど時間がネック」って言ってた奴!!普通にあっという間だったよ!!(続)

        • 逆に観客みんな寝てたのかもしんない〜劇団ちりぢり第8回公演「舞浜騒乱事件」鑑賞記〜

          【本文は読了までに約5分かかります。ご参考までに】  盛岡劇場は鉄骨と黒いシートでほぼ全体を覆われていた。  外壁の工事中らしい。まるで地下の芝居がばれないようにしているみたいだ。なんだか建物自体が密やかな企みにしれっと手を貸しているみたいで楽しい。そう思いつつ向かったタウンホールからは、なんとなく聞き慣れたメロディが漏れ聞こえていた。  劇団ちりぢり第8回公演「舞浜騒乱事件」は面白かったが私は実に困り果てていて、だが面白かったんですけれども……というループに入ってしまう

        • 「もりげき王2020」②がまだになっていたが、とにかくこれだけは明記しておきたい。優勝者の作品に対する審査員の似内氏のコメントは著しく敬意を欠いていた。会場であのコメントを聞いて以来、私が当アカウントで決めた規約に則り、同氏が関わる舞台には極力足を運ばないようにしているほどだった

        • (2/2)「侍タイムスリッパー」。いい意味でお約束を踏襲した人物造形や展開と、そのうえで緊張感を高めきったクライマックス。正直予想がつくオチにも「これだよねぇ」とニッコリしちゃう。ほとんどの観客が大好きになるであろう会津の侍・香坂を山口馬木也が好演。海外展開も視野に入れててベネ!

        • (1/2)映画「侍タイムスリッパー」鑑賞。 いつか忘れ去られる思いもあれど、その日は今日ではない。故にこそ「真剣」で今と向き合う人々の可笑しみや切なさ、笑いを堪能した2時間11分。誰だよ「面白いけど時間がネック」って言ってた奴!!普通にあっという間だったよ!!(続)

        • 逆に観客みんな寝てたのかもしんない〜劇団ちりぢり第8回公演「舞浜騒乱事件」鑑賞記〜

          ①止まらない世界で~映画「ラストマイル」感想~

          【注意】  上記文章は本日公開の映画「ラストマイル」について、ネタバレありで感想を記しています。  映画をご覧になっていない皆様は、作品のラストに至る内容が含まれているため、ご鑑賞後にお読みいただくことをおすすめいたします。 【!注意!】  上記文章は本日公開の映画「ラストマイル」について、本当に最初から最後までネタバレありで感想を記しています。  「これから見に行くつもりだけど出来心でリンクをふんじゃった」という方は、悪いことは言いませんので、映画をご覧になってからお読み

          ①止まらない世界で~映画「ラストマイル」感想~

          ②【11月20日追記・訂正あり】【ネタバレ注意】止まらない世界で~映画「ラストマイル」感想~【本当にネタバレしてます】

          【本文中、火野正平さんのお名前を誤って記載しておりました。謹んでお詫び申し上げ、訂正させていただくとともに、今月14日に逝去された同氏のご冥福をお祈りいたします】 【本文は読了までに6分強かかります。ご参考までに】  無数の0と1の羅列を縫うように走る細い光線。集積したデータを思わせるそれらを大胆に横切る太い光の流線形。いかにもデジタルな空間はやがて、無骨なアスファルトを走る軽トラックに乗った宅配業者の親子(火野正平、宇野祥平)へフォーカスしていく。本作がこのあと描いていく

          ②【11月20日追記・訂正あり】【ネタバレ注意】止まらない世界で~映画「ラストマイル」感想~【本当にネタバレしてます】

          【へんくつばんがいへん】令和版「ブラック・ジャック」によろしく言いたくて

          【本文は読むのに約3分かかります。ご参考までに】  こんばんは。安藤奈津美です。  表題の通り、先ほど放送が終わった、高橋一生主演版「ブラック・ジャック」を見終わりました。そのうえで、  主演もこうコメントしているとのことなので、一切忖度無しで感想を述べたいと思います。 *****  ちなみに私の「ブラック・ジャック」履修歴は下記の通り。 ・学生時代に原作漫画を読破。内容は覚えていたりいなかったり。好きなエピソードは「六等星」。 ・学生時代に本木雅弘版実写作品を視聴。

          【へんくつばんがいへん】令和版「ブラック・ジャック」によろしく言いたくて

          美の対極から美を叫ぶ〜もりげき八時の芝居小屋第187回公演高村明彦×藤原瑞基 往復戯曲ふたり芝居「地の底にて―At the bottom of underground-」鑑賞記〜

          【本文は読み終わるまでに約4分かかります。予めご了承ください。】  そう長くない逡巡の末、衝動のまま、仕事帰りの私は電車に乗った。  言葉にしたい何かをもう一度きちんと見るために。  昨日と今日、盛岡劇場タウンホールで上演されたふたり芝居「地の底にて―At the bottom of underground-」は、タイトルにもあるとおり、演者でもある高村明彦と藤原瑞基が往復書簡の要領でシナリオを構築したという。  発売されていた上演台本では、両者がどのシーンを担当したか

          美の対極から美を叫ぶ〜もりげき八時の芝居小屋第187回公演高村明彦×藤原瑞基 往復戯曲ふたり芝居「地の底にて―At the bottom of underground-」鑑賞記〜

          にわかが人気シリーズの上澄みを啜り己の様に深くうなだれた話〜「ハリー・ポッターと呪いの子」と「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」鑑賞記〜

           今日「ハリー・ポッターと呪いの子」(以下「呪いの子」)マチネを見てきた。  理由はシンプルで、8年来応援している俳優・迫田孝也がロン・ウィーズリーを演じると聞いたもののなかなか万障繰り合わず、ことここに至ってようやく足を運べたからである。  感想を端的に言うと、想像以上に没入して楽しんだ。敢えて無い語彙力を更にゼロにして言えば、なんかめっちゃとてつもなくエンターテインメントだった。目の前で箒は浮くし、キャストがどっからせり出たか知らん水に潜るし、なんか大小さまざまなサイズ

          にわかが人気シリーズの上澄みを啜り己の様に深くうなだれた話〜「ハリー・ポッターと呪いの子」と「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」鑑賞記〜

          いかん。びっくりするほど納得いかない。

          いかん。びっくりするほど納得いかない。

          BS松竹東急で「愛と哀しみのシャーロック・ホームズ」を鑑賞。 冒頭から躍動する、色気と愛嬌の塊のようなシャーロック(柿澤勇人)に圧倒されていたら、そのまま物語に引き込まれ、終盤の「ともだち」の話でつい泣くなどした。三谷幸喜作品の「だから貴方『が』居てほしい」的な要素にホント弱い。

          BS松竹東急で「愛と哀しみのシャーロック・ホームズ」を鑑賞。 冒頭から躍動する、色気と愛嬌の塊のようなシャーロック(柿澤勇人)に圧倒されていたら、そのまま物語に引き込まれ、終盤の「ともだち」の話でつい泣くなどした。三谷幸喜作品の「だから貴方『が』居てほしい」的な要素にホント弱い。

          【完結】呼ぶ声はいつだって悲しみに変わるだけ〜「片目で立体視の星間飛行」観劇録④〜

          【本文は読み終わるまでに約4分かかります。また、短編作品のうち一作品にのみ触れております。他の演目については過去の投稿をご覧ください。】 ――辺境の星で見つかった父のやまびこと、明日ソラリスに発つ息子のこと。 (チラシ・パンフレットより抜粋)  第一印象を述べよう。  バッキバキにキマった舞台を見た。  「エコーの星」は短編が連なる本作を締めくくる一編だ。ここだけの話だが、私はあらすじを読んだとき「短編集によくあるほっこり感動系のラストかね」などと浅はかな予想をしていた。

          【完結】呼ぶ声はいつだって悲しみに変わるだけ〜「片目で立体視の星間飛行」観劇録④〜

          ぎっくり腰ギリギリで帰宅中、まさかの鼻血で軽くパニック。無事帰れただけ良かったろうか。今はひとまず横になっています。

          ぎっくり腰ギリギリで帰宅中、まさかの鼻血で軽くパニック。無事帰れただけ良かったろうか。今はひとまず横になっています。

          「不適切にもほどがある!」、とうとうSNSの考察厨もターゲットにしてきて、痛痒いながらもとても快感。そういうの(自分含む)が承認欲求とかインフルエンサーなりたさ見え見えで台頭してきたのが鬱陶しかったから、ドラマの感想を書きなぐるTwitterアカウントを閉じたりした身としては。

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          呼ぶ声はいつだって悲しみに変わるだけ〜「片目で立体視の星間飛行」観劇録③〜

          【本文は読み終わるまでに約4分かかります。また、短編作品のうち一作品にのみ触れており、次の演目については後日記載させていただきます。予めご了承ください。】 ――銀河系最大の“テラドンキ“に立ち寄った僕が、七色に光るゲーミング奴隷と逃避行すること。 (パンフレットより抜粋)  本作が4つの短編によることは先に触れた。全体の構成という視点からみたとき、今回の「ドン・キホーテの星」は、序破急でいうところの「破」だな、と思うなどした。比較的淡々とした演目が続いた流れでサーブされる

          呼ぶ声はいつだって悲しみに変わるだけ〜「片目で立体視の星間飛行」観劇録③〜

          舞台「オデッサ」体験録 〜言葉、ことば、コトバ!〜 【~ふわふわへんくつ・へんげきじんばんがいへん~】

          【本文は読了までに10分かかります。ご参考までに】 アメリカ、テキサス州オデッサ。 1999年、一人の日本人旅行客がある殺人事件の容疑で勾留される。 彼は一切英語を話すことが出来なかった。 捜査にあたった警察官は日系人だったが日本語が話せなかった。 語学留学中の日本人青年が通訳として派遣されて来る。 取り調べが始まった。 登場人物は三人。 言語は二つ。 真実は一つ。 密室で繰り広げられる男と女と通訳の会話バトル。(イントロダクションより一部抜粋)  今年1月、東京公演を皮切

          舞台「オデッサ」体験録 〜言葉、ことば、コトバ!〜 【~ふわふわへんくつ・へんげきじんばんがいへん~】