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自分の心へ、宣戦布告


22万円。

会社の上司に、「今の家は法人契約だから、辞める前に個人契約に切り替えといて。また敷金とかかかるかもだけど、お願いね。」


そうは言っても、10万円程度かな。ボーナスも頂いたし、貯金は少ないけど、大丈夫だろ。

22万円。
9月、10月分の家賃も含まれてはいるのだが、こんなにもかかるとは思わなかった。名義変更そのものだけにも53000円もかかって来るのか。


瞬間、不動産にいる僕を、光の陰からあいつが睨んできた。
久しぶりだな、そう思った。


あいつとは3か月ぶりの再会だったが、以前と同じようにつきまとってきた。その後に立ち寄ったスーパーや、車内でずっと僕の頭の中に念仏のように唱えてくる。


「上司の結婚式もあるのにな」「次行く職場、給料低いのに大丈夫?」「なんだかんだ言って金が1番大切なんだよな」「今楽しいことも出来なくなるんじゃねえの?」「転職なんて、しようと思ったことが間違い」「結局、お前は俺から離れられない」



ふふっ、そうだな。お前の言ってる通りだよ。
前はしょっちゅうお前に会ったら僕は陰鬱でダークな世界に引きずり込まれていった。
「不安」「ネガティブ」、お前の名だな。


けど舐めんな。
僕は変わるんだよ。


飯を作ってるとき、食べているとき、アニメを見ているとき、この投稿を書いているとき。


お前を倒す術を僕は手に入れたんだ。


他にも、晴れた日に散歩に行ったり、緑の多い景色を眺めたり、知らない町に行ったり、本を読んだり。武器は毎日増えている。


今までお前にそそのかされて無残にうずくまった「あの日の僕」たちが、今日の僕を支えている。経験してきた分って、怖いんだぜ??

あの日の僕を繰り返さないように。あの日の自分を、「ざまあみろ」って葬り去ることが出来るように。あの日の自分が報われるように。


あとな、計算したら確かに次の職場じゃ生活はギリギリになるかもしれないが、生活出来ない訳じゃない。もがいてやるよ。今まで何にも無かった「欲」ってやつが芽吹いたって事だろ。昇給のために化けてやるし、もがいてやるよ。


今も休みの日だって、暑い日に散歩して、風景眺めて、汗だくになってシャワー浴びて、エアコンの風に当たって、生を実感してやる。金なんていらないだろ?


そしてnote。
あいつは性懲りもなくやって来るから、また力を貸してくれ。
2人で、あ、いや、違うな。見てくれてる人も少しはいてくれるだろうから、何人かで。 あいつを倒そう。


みんながピンチの時も呼んでくれ。
金も力も名誉もないが、「読む」事が僕には、出来る。

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