不登校の小・中学生24万人という数字
代表おがわです。文科省による21年度の小中学生の不登校(30日以上登校しない ※病気や経済的な理由、新型コロナウィルス感染回避は含まれない)のお子さんの数は、前年度から24.9%増え、24万4940人という報告が出ました。
驚きの声や学校の問題点、コロナ禍休校や行事が減ったことが原因などと報道がされているようです。
私はこの数字を驚きもなく見ています。驚くとすれば、ここまで不登校の子ども達への対応を形式的にしかせず、長期間放置してきたことの方に驚きです。タブレットを1人1台配布したのにいまだにコロナ感染者が複数出たからと学級閉鎖をし、学びを止めてしまうこと、オンライン授業や授業アーカイブが自治体ごとの整備により格差だけが広がっていることの方が驚きです。多様な学びができる仕組みが日本全国で整備されていれば子ども達がもっと生き生きと過ごすことができるでしょう。
今の学校運営は、子どもにとって全くサイズの合わない靴を無理やり履かされて、重い荷物を背負わされ、有無も言わさず歩かせられるような印象を持っています。学習が嫌いになるのも、ただただ習熟度があってないだけなのに子どもの能力のせいのようにしてしまうことに問題があるからだし、子ども達自身の選択する権利がないからだと思います。
例えば運動会一つとっても、参加するかしないか、競技にエントリーするかどうかも子ども自身が決めることができたらもっと生きやすくなると思います。大勢の前で徒競走をさせられ順位をつけられたり、背の順で並ばせられたり、行進の練習、応援合戦の練習をさせられます。やりたいお子さんはやればいいし、やりたくないお子さんはやらなくていいという選択の余地が全くないことが問題だと思います。
現状苦しいのは子ども達だけでなく、学校の先生方にも無理難題を課せられていると思っています。学校を少ない人数の教員に任せきりで、やるべきことばかりが増えています。早急に教員も子どもも保護者も幸せになるような学校運営にできなければ、公教育の破綻は時間の問題かと思われます。現時点でこの数字がもう破綻を意味しているのかもしれませんが。
学校以外の居場所づくりはもちろんですが、公教育の改革が急務です。少人数制にし教員を増員し、教員以外の大人が学校に関わり、子ども達が自分の意思で様々な事を選択できるようになることを望みます。
ハロハロラボではオンラインの運動会をします。子ども達にとって運動会自体は楽しいイベントです。学校のやり方が苦しくなる方法なだけで、自分に合った方法で体を動かすこと、やりたい種目にチャレンジするという気持ちは子ども達は誰しも持っていると思います。それを素直に出せないような環境やこれまでの嫌な思い出が運動会も学校も嫌いになる原因だと思います。好きな種目だけ出る、出たくないときは参加しなくてよい、不参加の権利があればいいのに、それが一切なく強制的にやらされることが嫌なのです。
学習も行事も、登校も制服も、持っていく鉛筆さえ決められているような中で、楽しいわけがないと思うのです。また管理しないと日々運営できない、予定の変更も人員の調整もままならない中、子どもへの想いだけで頑張ってくださっている先生方が疲弊しないようにすることが重要です。優秀な先生ほど辞めてしまうような環境を放置しては、教育の未来がなくなってしまいます。
私ができることはまず足元から。ハロハロラボを子ども達のオンラインの居場所として活動を継続する事。そして学校の問題を糾弾するのではなく、一緒に変えていけるように想いを一緒にする人たちと行動する事です。
学校に行かなくてもいいよ、を保証する場所を作り子ども達の選択肢が広がるように、そして学校に戻っても戻らなくても良いけど、子どもも先生も保護者も苦しくない運営ができている場になるように方法を考え続けることだと思っています。
(文責 ハロハロラボ代表 小川)