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毎日noteを書いて気づいた書くことと漬物の関係

早いものでnoteの投稿をはじめてから1か月弱が経とうとしています。

夜行性なので、日付をまたいで投稿ということもありましたが、基本的には3週間ほど毎日何かを綴っておりました。しかし、ここ2日間ほどお休みをしておりました。

今日はそのお休みの理由と、その間に考えていたことをお話ししようと思います。


毎日書いたら頭の中が空焚きになった

明確な理由でnoteを始めたのではありませんが、書き続けたらどんなことを思うのだろうと不思議に思い、実験的に毎日書いてみようと思いました。

最初は悶々としながらも、いつか読める形にしたいと思っていたことをぽろぽろと紡いでおりました。書いては消して、気づかば2000字を超え、これではいけないと校正をし。

頭の中で像をなしていたものが言葉に転写される過程は非常に楽しく、「明日は何を書こうかな」と思いながらベッドに入る日々を過ごしておりました。

ところが20日くらいたつと、言葉化待ちの像の列がぱっと見当たらなくなってしまったのです。頭の中で引っかかったかけらを、めいっぱい引き延ばしてやっとこ1つのノートを仕上げるという日々が続きました。

本当は1か月毎日続けようと思ったのですが、一度ここで実験終了です。実験結果としてのご報告は、「書いてばかりだと頭が空焚きでヒリヒリする」です。このままだと、しっとりとした言葉が出てこないことに苛立ってnoteをやめてしまいかねないと思います。やめても迷惑はかけないと思いますが、どこにも顔を出さない貝時代にはなんとなく戻りたくないです。

だから、毎日更新はいったんここでストップです。


食べごろの野菜が無かった

週末は、語学学校もコロナの影響でしばらく休講とのことで、家から出ずに過ごしました。お休みとはいえ、最近は在宅でずっと家におり、平日と行動の範囲は変わらないのですが、映画を見たり、本を読んだり、スペイン語を勉強したりと、なかなか自分の機嫌を取ることに成功した週末だったのではないかと思います。

そんな中、ぼーっとここ数日の頭の中の空焚き状態について考えていました。noteを始めた辺りに頭の中にうよめいていた「書いてみたかったことの像」はどうやって出来上がったのでしょう。

私が書き綴ったことの多くは、少し前の出来事が多いです。1か月前だったり、数年前だったり。それを今の自分が頭の中で解釈して像が出来上がります。その出来事が何故選ばれるのかはよくわかりません。その時は対して印象にも残らなかった出来事でも、ふとした瞬間に思い出したり、同じようなことをもう一度経験して引っ張り出されたりします。

職場の徒歩圏内に国会図書館があり、在宅指示が出されるまでは、週に数回、そこを第2の職場と明言して通っておりました。国会図書館は本当に面白い場所です。本を借りて読むこともさることながら、歩き回って観察をするのも非常に楽しいです。そんなときにふと色々なことを思い出しては、像が作られていきました。

何が言いたいかというと、私の書きたいことを書くという手順は

経験→ひらめき→解釈→転写

というくねっとしたプロセスを経てるのだということです。

ある出来事が身に降りかかってきて、それは頭の中に貯蔵されていきます。そして、よくわからないきっかけでそれを思い出し、振り返って咀嚼して、言葉化したいことの像を作る。そして、最後に言葉に落としていくという4つの手順です。

経験をフレッシュな状態で言葉に落とし込むサラダのような書き方は、トレンド紹介とかニュース記事とかにうってつけかもしれません。私の書き方は、漬物のように糠床につけてしばらくたって、食べごろを見計らってお皿に並べるようです。

糠床に昨日漬けこんだキュウリがすぐおいしくなるわけはありません。とはいえ浅漬けがおいしいものもありますから、漬けている期間が問題なのではなく、食べごろが問題なんですね。おいしくないとわかりながら野菜を出し続けることがつらかったのかもしれません。

私の言葉には美味しくなるための発酵プロセスが必要なんだということに気がつきました。

漬ける、待つ、取り出す

経験したことがどんなタイミングを以て頭の奥から取り出されて解釈されるのかはわかりません。それはその日に出会った人とか、天気とかに左右される偶然のひらめきをよりどころにしているので(お酒とか水タバコは結構効く)、気ままに待つしかないのかなと思います。

しかし、そんな風にぼけっと生きていると、そんなひらめきすら見逃してしまうことも多そうなので、週に1~2回の頻度の更新という目標で自分にストレスをかけてnoteとの距離を保ちます。

それから、少しでも頭の中のぬか床に野菜たちを漬けるために日々の小さな体験も大切に感じていくことを続けていきたいです。そして、糠床が悪くならないように栄養のある知識と言葉をできる限り脳みそに混ぜ込んで、ひらめきをたくさん得られるように毎日ご機嫌な暮らしを心がけていきたいです。

諸々が良い読みごろとなったころ、よしなにnoteに並べたいと思います。

それが美味しいと思われるかはさておき、読者のみなさんの頭の中の糠床のちょっとした栄養になったり、漬け込んでいた野菜を思い出す「ひとさら」となれば何より嬉しいです。

今後ともよろしくお願いします。

2020.03.31 桂花

写真:台北の裏路地で見つけたにゃんこ。明日のご飯の心配はない飼われ身だけど、気ままに出歩ける。こんな風になりたいなあ。

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