マガジンのカバー画像

工作室もくもくはりねずみの活動レポート

34
1日1000円でいろいろな道具を使える文京区の工作室もくもくはりねずみ(https://mokuhari.com/)の活動レポートです。
運営しているクリエイター

記事一覧

遊星歯車機構をTinkerCADでつくってみた

TinkerCADでも、すこしメカメカしいものを作ってみたいなぁ、と「遊星歯車機構」をつくってみました。 遊星歯車機構(プラネタリーギア)とは遊星歯車機構(プラネタリーギア)は、中心の太陽歯車(サンギア)と、その周囲を回る遊星歯車(プラネタギア)、それを支えるキャリア(アーム)、さらに外側を囲むリングギア(内歯車)で構成される歯車機構です。 🛠 基本構造 サンギア(太陽歯車):中央にあり、回転の中心となる歯車。 プラネタギア(遊星歯車):サンギアの周りを回る小さな歯車

お砂遊び用の型を3Dプリンターでつくってみた

最近、2歳息子がキネティックサンド遊びにハマっています。 室内で遊べる、固められるけどふわふわに崩れる不思議な砂です。 パカッと型で固めてご飯やおやつをこしらえて、ドキンちゃんのぬいぐるみをもてなしています。 今回は、型を3Dプリンターでつくってみました。 つくったのは3つ! クッキー型 ドーナツ 数字 設計上気をつけることは、ほぼ無し。 文字や絵柄をいれる場合は左右反転をさせて、また複雑な場合に溝を深くしすぎると出づらくなるということくらいでしょうか。 ク

自社サイトからスムーズにイベント申込するための申し込みシステムをGoogleフォームとスプレッドシート、GASで自作してみた。

こんにちは。文京区で工作室もくもくはりねずみの運営をしているきさいちです。 もくはりでは、ワークショップや交流イベントなどいろいろなイベントを開催しています。 申込みフォーム周りでもうずーーっと悩んでいて、昨年秋ごろ最低限の機能だけで自作し、運用してみてそこそこいい感じなので共有します。 現在の状況と、困りごとイベント情報のカレンダーはNotionで作っているウェブサイトに載せていてテンプレート化しており、新規作成は2クリックで作成できる状態になっている。 定期的に同じ内

Creality Falcon2 40W レーザー彫刻機の開梱・組立・試運転 @もくはり

“レーザーカッター「Falcon2 40W レーザー彫刻機」を開封して試す会”に参加してきましたぽん! Creality社のFalcon2はパワフルなダイオードレーザ加工機。CrealityといえばK1、Enderなど3Dプリンタが有名だがレーザ加工機も作っているんですね。 場所は文京区にある工作室、もくもくはりねずみ さん。後楽園駅と飯田橋駅の間あたりにある。 早速段ボール箱を開けます! 箱をどけて筐体をテーブルに。 説明書(英語と中国語のみ)を読みながら組み立てて

3Dプリンタ ProForge 4 開封&組立て(前編)@もくはり

 文京区にある工作室 もくもくはりねずみ さん(愛称 もくはり)で開かれた「3Dプリンター ProForge 4 開封の儀・組み立てる会」に行ってきました!  結論からお伝えしますと、組立完了せず! 第2回が近日開かれ(日程未定)、続きが行われる予定です。ご興味ある方はもくはりさんをチェックしてみてください。 開梱 ではまず箱を開けるところから。ほぼ完成型の筐体がまるごと箱に入った状態で納品される商品も多いが、こちらは箱の形からして明らかにそうではないよう。  なんだか

3Dプリンターでエンボス加工ができる道具を作ってみた その①【要改善】

今回は、3Dプリンターでエンボス加工ができる道具作りにチャレンジしました。結論からいうと、色々と改善点があり未完成なのですが、何が悪かったかなど含めて書いていこうと思います。 要件をまとめてみるゴール 「CADを学ぶのが初めての方が短時間で自分の好きな絵柄でお家でエンボスできるようにする。」 具体的には、こんなところでしょうか。 カードサイズの紙にエンボス加工ができる 版を変更できる 版のモデルデータ作成は簡単にできるようなるべく手順をシンプルにする ハンドプレ

もくはりの日本語ロゴタイプ作字メモ

文京区の工作室 もくもくはりねずみ共同オーナー、デザイナーの土屋です。 もくはりの日本語ロゴタイプを制作(1年以上前に・・・)しました。その時のメモです。 まずは、もともとある情報から、どんなイメージが良いのかをスケッチしていきます。与件はあってないようなものでしたが、あえて言語化すると下記のような感じ。 既存のはりねずみのイラスト(オーナーきさいち作)に合わせる こどもから大人まで楽しめる工作室のビジュアルであること 既存のチラシでは丸ゴシック系のフォントを共通して

3Dプリンターで活版印刷の版モドキをつくって、カードに印刷してみた【サンプルデータつき】

活版印刷とは活版印刷は、15世紀にヨハネス・グーテンベルクが発明した印刷技術で、活字を組み合わせてインクを塗り、紙に圧力をかけて印刷します。 伝統的な印刷方法であり、文字や図版のエッジに独特の質感が生まれるのが特徴です。現在ではアートや特別な出版物で使用され、手作業の温かみや高いデザイン性が評価されています。 先日、3Dプリンターできれいに押せるスタンプのつくり方をアップしました。 これを応用して、ナンチャッテ活版印刷の版を作ることができるのでは!?と、思い、簡単に実験し

レーザー彫刻しやすいお菓子はどれ?バレンタインやちょっとしたギフトにもピッタリ

文京区で1日1000円で木工工具や3Dプリンター、レーザー加工機を使える「工作室もくもくはりねずみ」を運営しています。 レーザー彫刻でお菓子に自分の好きな絵柄をいれると楽しいレーザー加工機の楽しい使い方の一つとして、クッキーなどの食品に彫刻するというものがあります。以下のような感じ。 今回は、スーパーやコンビニで入手しやすいお菓子に絞って、レーザー加工しやすいものとそうでないものについて、実験してみた結果とレーザー加工機の設定についてまとめてみます。 使った道具はスマ

飲食店、開始初日の売上ってどんなもん?ビリーうどん初日の実際の数字を公開してみる。

1日1000円でいろいろな道具を利用できる「工作室もくもくはりねずみ」を営んでいます。 軽飲食スペースがあり、一緒に運営している共同オーナーのうち一人が毎週月曜日にうどん屋さん「ビリーうどん」をはじめました。 今回は、飲食店を始めてみたいな〜という方向けに、初日の売上を公開してみようと思います! ふ〜ん、この条件だとこんなもんかぁ、ってな感じで見てもらえたらと思います。 背景情報お店の環境について 日時:2025年01日07日 18:00〜21:00 天気:雨、寒い

新拠点での黒字化達成に向けた具体的な数字目標・ゴール設定について。

もくはりをはじめてよく聞かれる質問「ぶっちゃけ事業として成り立っているのか?」もくはりをやっているとよく聞かれる質問です。 前にこのような記事を書きました。 が、これは移転前の話。 賃料安い 光熱費も管理費に入っていた という条件の元成り立っていた仕組みでした。 今は固定費がアップしているためこの仕組みでは成り立ちません。 ゼロベースで組み直す必要があります。共同オーナー会議第1回を開催し、アイデア出しと方針決定を行いました。

「赤字でいいから工作室やファブ施設の運営をやりたい」がキケンな理由

事業としてやりたいのに「赤字でいい」というタイトルが矛盾しているので背景説明からしてみます。 私が工作室の運営をやると決めた時、一番はじめは「毎月赤字でいいから、他にやっている労働集約の仕事で工作室の運営費を賄おう」と考えていました。 1年以上運営してみて、今振り返るとこのような考え方はとても苦しくて持続性に大きなリスクを抱えることだと思います。 もし今、工作室やファブ施設の運営を自分でやってみたいと思っていて、同じように考えている方がいたらこの記事に書かれていることが

小さな工作室やファブスペースをはじめるとき、大企業や行政の施設を参考にしてはならない理由

工作室やファブスペースを立ち上げたいと思ったとき、魅力的な大企業や行政が運営する大型施設が目に留まるかもしれません。 しかし、それらを真似しようと思ってはいけません。 理由は大きく3つあります。 1つ目は、「予算規模が全く異なる」こと、2つ目は、「営利活動を目的としていない場合が多い」こと、そして3つ目は、

3Dプリンターを使ってオリジナルの絵柄をキレイに押せるスタンプをつくる方法 サンプルのモデルデータつき!

今回は、3Dプリンターでスタンプを出力してみました。 その手順や、きれいに作るためのコツを紹介していきます。 使用した材料やツール3Dプリンター: Anker Make5 フィラメント: AnkerMake PLA+ ブラック CAD: Fusion360 スライサー: AnkerMake Studio SVGに変換: Adobe Capture スタンプにしたい図を用意するスタンプにしたい図を用意します。 CADで使用するため、図はSVG等のベクターデータにして