【挿話】夏越の大祓
旅行から帰って来て2週間が経った5月の中旬、盛大に風邪をひきました。
はじめは「いつもの風邪だ」くらいにしか思っていなかったのですが、風邪はなかなか治らずいつまでもコンコンと空咳が出ます。病院で処方された薬を飲んでも喉の腫れが引かず、ようやく痛みが消えたと感じたのは5月の下旬頃でした。
恐ろしいことにその4日後、再び喉が痛くなりました。病院に行くと「新しい風邪をひいたんだね。」とのことで、この風邪は痰が絡む咳と大量の透明な鼻水が出るものでした。
新しい風邪も咳がなかなか治まらず、1か月経った今でもふとした拍子にゲホゲホっと出てしまいます。咳というものはやっかいで、体力を消耗するし周囲に不快感を与えます。普段からステロイド吸入で気道の調子を整えているくらい呼吸器官が弱く、この風邪では夜中や明け方にせき込むことが多かったので睡眠不足にも悩まされました。
そんなこんなで1か月間ずるずると体調を崩していて、大好きな野球観戦にもコンサートにも行けず自宅で風邪と戦っていました。
なぜこんなに酷い風邪をひいたのか…様々なところでも言われていますが、マスク着用や丁寧な除菌による免疫低下だと思います。仕事を始めたばかりのときに、ずっと副鼻腔炎が治らなかったことを思い出しました。
このままではいけない!ということで、最近は免疫力のアップを目指して適度な運動と栄養のある食事を心掛けています。
その運動も兼ねて、徒歩圏内(といっても30分以上歩きますが)にある小平神明宮へお参りに行ってきました。
6月の小平神明宮と言えば、夏越の大祓です。詠み人しらずの「水無月の 夏越の祓いする人は 千歳の命 延ぶというなり」という句で有名です。
この句を口にしながら茅の輪をくぐるのだそうです。話が脱線しますが、私はこの句が好きです。なんだか音がきれいで、そしておまじない・魔法のような内容だからです。勝手ながら、マザーグースにも近い気がしています。
夏越の大祓は6月の30日ですが、平日は参拝することが難しいのでお休みの日に行くことにしました。半年間の穢れを払うことよりも、1か月経っても本調子に戻らないこの病を払いたいという強い願いをもって。
神明宮は小川駅から20分くらい歩いたところにありました。大きな通り沿いにありましたが、ここだけ木がうっそうと生い茂っていて、一歩足を踏み入れるとひんやり涼しくてまるで異世界に来たかのようでした。
さっそく、写真奥に見える茅の輪をくぐります。八の字に回るのですが方向に自信がない…と思ったら、回り方が看板に書かれていました。ありがたい!
茅の輪くぐりを終え、鈴を鳴らして参拝をした後、御朱印をいただきました。夏越の大祓の句がついた特別な御朱印です。なんだかお札をいただいたような気持ちになりました。
30日には邪気を払うと言われる小豆がたっぷり乗った和菓子・水無月を食べるつもりです。
行事や風習を大事にすることで、丁寧な暮らしになり、いつしか免疫がアップするのではないか -- そんな下心をもちつつ、体調管理をしっかりしていきます。
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