それがいい

もういい。

手いっぱいだ。

疲れた。

もういい…

もういいんだ。

自分も君ももういいよ。

明日も昨日も　もういい。

今も来世も何だっていい。

もういいから…

少しだけ休みたい。

少しだけ休ませておくれ。

そして眠らせて。

死んだように眠らせて。

もう二度と目覚めないように呪いをかけて。

呪文を唱えて。

数を数えて　秒読みをして。

それよりいっそ　寝ている間に殺しておくれ。

まるで自然に　あたかも偶然みたいに。

この世の全てが歪なら

私の歪も混ぜ込み隠せるはずだ。

時と空間に溶かしてしまおう。

境目なんて分からなくなるくらいに。

私も君も何なんだか分からないくらいに。

それから　初めて分かり合おう。

とても嚥下出来ない程の苦々しい自分達の感情を吐き出し合おう。

そして他人に擦りつけよう。　人間みたいに。

苦悩を謳って　喜びを溢して　

そして　そしてさ

やっと全てを壊した後で

お手本のように憎み合いながら涙しよう。

その身が腐った頃やっと笑い合おう。

そう。

そうだよ。

きっと　

絶対

それがいい。