2023年2月の読書6冊~DX・フェミニズムから老人のぬいぐるみ愛まで~
2月の読書はあと3日を残し6冊。
6冊中3冊が新聞書評に感化され購入したもの。
2冊はそれぞれTwiiterとVoicyで紹介されていたもの。
1冊は友人から借りていた小説、これだけが紙本で5冊は電子書籍。
電子書籍でも数える単位は「冊」でいいのかな・・・
それはともかく、1冊目
★DXの思考法 日本経済復活の最終戦略(西山圭太/冨山和彦)
DXの本質を元経産官僚が本屋・料理に例えてマジメに語る様子が楽しい。
美味しいケーキやラーメンを作るプロセスを理解すればDXをすすめられる、そんな気がしてしまう一冊。
文系寄り?読書に偏っているかな、と、IT系の書籍も注目していたところに出会った。当然のことながらIT用語がたくさん出てきて理系科目を避けてきた自分には正直理解できない用語も多いが、前述の通り料理に例えをふんだんに盛り込み、何度も何度も「まとめ」のキーワードを繰り返してくれるので、読み手の理解を促そうという意図が読み取れて好感も持てる。
そう、DXは個々のテクノロジーを極めることではなく、プロセス革新。
2冊目は借りていた一冊。借りていたことを忘れていて偶然発見した💦
★異邦人(原田マハ)
アートのためならすべてを捨てて突き詰めていく芸術至上主義の奈緒。圧倒的に強い女性・奈緒と圧倒的に弱い夫・一輝の対比が際立つ。読み始めは「誰が主人公?」という展開も、複雑にからまる人間模様と京都の季節の移り変わりや風物、すばらしい美術作品の描写すべてが奈緒というキャラクターを際立たせるための演出だったのか。そして、それぞれの野心を持ちギラギラした登場人物の中で、泉の底に沈む滑らかな石のように、しんと落ち着き払っている老書家・鷹野せんが物語の濃さを中和するようにバランスをとる。ちょっと出来すぎ?のストーリーとも思ったが、深く考えなければ十分に楽しめた。
いほうじん、ではない(それは久保田早紀)
3冊目
★いくつににってもぬいぐるみ愛 幸せの日々のために(松原敬三)
筆者が75歳にして今なお探求する「ぬいぐるみ道」の伝道書。ぬいぐるみ愛は「依存」ではなく「敬意」。筆者からにじみ出る「ほっこり愛」が止まらず、圧倒される。
好きなものに囲まれた人生は、こんなにも楽しい。
57歳K-POP愛の私が見習うべき1冊であった。
4冊目
★世界一やさしいフェミニズム入門 早わかり200年史(山口真由)
フェミニズムー「なんか怖い」という先入観があった。本書を読んで「やっぱり怖い」と思ったものの笑、D&Iを語る上ではフェミニズムは必須の教養であると認識する。キャリアコンサルタントとして勉強する身にとっても良い学びや気づきがあった。200年の歴史が網羅されるため、てんこ盛り感がすごいが、確かに「入門書」として優れた1冊である。
そして世界標準を知ることで日本の遅れを知る。
5冊目
★その悩み、大胸筋で受けとめる 棚橋弘至の人生相談(棚橋弘至)
正直、ちょっと読書の骨休み的に読んだ一冊。意外にと言っては失礼だが、自分がこれから学ぼうとしていることのお手本になったように思う。筆者は華やかでチャラい印象だが、その裏の顔は苦難の連続(入門テスト2度不合格、プロレス人気低迷、バッシング)も、「プロレスで皆を幸せにする」夢があることでくじけなかった。「世界平和」のため、様々な女性からの相談を「何度も何度も読み返して」「誠実に」受けとめる。おそらく棚橋氏はキャリアコンサルタントの技法など知らないであろうが、実践している内容は受容・共感・自己一致そのものである。そう、スキルも大事であるが、大胸筋...ではなく彼のような「人を思いやる心」があれば相談者の悩みを救えるのだ。
6冊目
★寿命が尽きる2年前(久坂部羊)
健康に向き合う本は売れるけど、死と向き合う本は売れないらしい(確かに)果たして死ぬ2年前を知ったら、どう生きていくのが良いのか。たくさんの死を看取ってきた医師の言葉は重いが、希望に満ちたメッセージを贈ってくれる。そう、死へ向き合うことで、生き方を真剣に考えることができる。
今日から、サプリメントをやめよう・・・投資するなら、他のことに・・・
何冊かは単独で投稿したい本がありましたが、まずは自分の整理のためにまとめてみました。2月読書も学びは多く一定の満足はしているものの、小説・英語本を読もうという今年の目標に対しては継続課題となりました。
最期まで読んでいただき感謝いたします。
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