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彼女に「バッグ持つよ」と言ったら、ブチギレられた話。

3月になり、とても暖かい日だったので、気分良く新宿に出かけた日曜日。 駅の改札をでてすぐ、こんなシーンに遭遇した。 女「ゴメン!待った?」 男「大丈夫、待ってないよ!」 女「ありがとう!」 男「あ、バッグ持つよ。重いでしょ?」 女「…あ、、うん、ありがとう、でも大丈夫。」 男「え?でも手ぶらの方が楽でしょ?ほら。」 女「…あ、ありがとう…。」 少し不服そうしながら、バッグを渡す女性。 バッグを預かりながら、怪訝そうな顔を見せる男性。 へー。デート中かな。 20代前半くら

    • ルーズソックスを履いたライオン(前編)

      ライオンというのは、オスが強くメスや子供が立場が弱い生き物とされている。 オスは群れや家族を守り、狩りや子育てはメスに任せる。 うちの家庭はどうだろう? 男の僕がいて、奥さんがいて娘がいる。 何かにつけて結託をする女性陣の圧力に圧倒されてしまうことが多くある。 ただ、僕だって、ピンチになった時は、命をかけて家族を守る覚悟は持っている! 少なくとも、まだそんなピンチに陥ったことは無いのだけれど。 どうしてライオンの話をしたか。 それは、うちの家族はなんの偶然か、全員が【獅子

      • 球場の『悪女』

        【悪女】  ・男を魅了し、堕落させるような小悪魔的な女性。男を手玉に取る女。 「…なるほど。」 東京ドームの外野席からスタンドを流し見ながら、スマホで言葉を確認し、そう呟いた。 だとしたら、あの娘は悪女なのかもしれない。 見てみなよ、あの弾ける笑顔。 そして階段を駆け上がるあのキレイな脚。 あんな細い足で、すごいでしょ。 歳は、大学生くらいかな? あんな元気に走れないよ。真似できないな。 そして重い物を背負いながら、疲れを見せないその心。 ポニーテールもよく似合ってい

        • 何者にもなれなかった三十路たちが何者かを目指すお話。

          2022年。 年明け最初の書店。 久々に漫画のジャケ買いをした。 【三十路病の唄】 高校の同級生6人がシェアハウスで共同生活を送りながら、自分の夢を追いかけるという物語。 そこら辺にありそうな設定ではあるが、そこら辺にある漫画とは違ったところがある。 主人公が『三十路』。 そう『30歳』で設定されている点だ。 ジャンプやマガジンなどの少年漫画では、もちろん少年・少女が活躍し、もっと上の青年誌では成功した大人たちが活躍をしている。 そんな漫画が多い中で、この漫画はどうだろ

        彼女に「バッグ持つよ」と言ったら、ブチギレられた話。

          大好きなアイスティーと大好きだったアイツ

          新宿駅を出ると、8月の日差しが容赦なく降り注いできた。 「あっつ…」 マスクの中で思わず声が漏れる。 私は足早に指定された駅前の喫茶店に向かった。 もう少しで着くというところで、ふと足を止める。 『化粧を直そうかな。』 いや、別にめかし込んで会うような相手でもなから良いか。 私は少し汗ばんだ顔のまま、喫茶店の中に入った。 少し薄暗い店内。 よく効いたクーラ。 そしてコーヒーの香りが私を迎えてくれた。 「いらっしゃいませ」 店員が私に言い終わる前に、彼と目があった。

          大好きなアイスティーと大好きだったアイツ

          【グループトーク(3)】

          【ヒデがレオ、hiroを招待しました】 【れお、hiroが参加しました】 れお<便利だな、LINEって😃 hiro<ほんとな😲 ヒデ<サークル終わったらサイゼいかね?🍴 れお<ええね!そのままうちでゲームしよ hiro<今度はウィイレ勝つわ💨 れお<それはナイわw ヒデ<じゃ、あとでいつものサイゼで🤚🏻 れお<昨日の新歓のあと、俺どーやって帰った? ヒデ<吐き散らしてたからタクシー乗っけて家までタクシー hiro<やべぇ、今起きた、一限行きそこねたわ… ヒデ<もー、昼過ぎだ

          【グループトーク(3)】

          僕の服を捨ててくれた【彼女】へ

          社会人3年目。彼女が出来た。 友達の紹介だった。 革ジャンをかっこよく着こなし 当時流行ったばかりの小さなバッグをもっていて ショートカットだが、インナーを刈り上げた髪型に、大きなイヤリングをしていた。 初見は怖かった…。正直、タイプではなかったのかもしれない…。 でも、一番長く付き合った。 彼女の仕事は【ファッションデザイナー】だった。 休みのデートは、毎回おしゃれをして、どこかに出かける。 そして、帰りには必ずアパレルショップを巡って、流行を眺めながら帰った。 始

          僕の服を捨ててくれた【彼女】へ