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翼状肩甲は前鋸筋だけが原因か?
皆さんこんにちは!!
医療従事者(特にリハビリ関係者)の方なら一度は
出会ったことがあるのではないでしょうか?🤨
学校では翼状肩甲=前鋸筋で習いますが、果たしてすべての症例が
そうなのでしょうか?
今回はその点について少し調べて見ました!😁
是非御覧ください!!
①翼状肩甲骨とはどの様な状態?
翼状肩甲骨は、日本整形外科学会のHPにて『腕を挙上する時に肩甲骨の内側縁が浮き上がって、天使の羽根や折り畳んだ鳥の羽根のように見えるので、このように呼ばれます』(1)と書いてあります。
本来正常な状態であれば腕が90度以上挙上するときは、
上腕骨といっしょに肩甲骨も胸郭に沿って動いていくのですが
内側縁が浮き上がることで胸郭に沿った動きに制限が生まれてしまい肩関節の可動域制限につながるといったことになります。
②翼状肩甲の原因とは?
では今回のメインである翼状肩甲骨になる原因としてですが、
主なものは前鋸筋弱化及び支配神経である長胸神経麻痺によるものが多くあります。ただ調べて行くとそれ以外にもいくつか有りましたのでご紹介いたします。
①副神経麻痺(僧帽筋の弱化・萎縮によるもの)
②肩甲背神経麻痺(菱形筋の弱化・萎縮によるもの)
③神経叢(各種神経がまとまって枝分かれいていく部分)
④進行性筋ジストロフィー(両側性に出現する)
⑤外傷によるもの
⑥感染症後の後遺症
⑦医原性の障害
といった原因が見つかりました!
他にもあると思いますが一旦ここまでにしておきます!
③対処方としてどうするのか?
対象法としてはどうすれば良いかというと………
まずが原因をしっかりと見極めてそこに対してのアプローチを
行わなくてはなりません❗️これは難しいですねーー💦
ただ筋力が弱っているのであれば鑑別はある程度可能ですが
神経麻痺や外傷、感染などの後遺症となれば回復というより
それ以上悪化させないといったことが重要になってきます。
鑑別方法としましては
①MMT(徒手筋力テスト)での対象筋肉の評価
②肩関節自動運動時の翼状肩甲の確認
➔前鋸筋が麻痺・弱化している場合には前方挙上時に出現
➔僧帽筋の麻痺・弱化している場合には側方挙上時に出現
増強することが特徴とされています。(2)
(菱形筋についての文献は調べましたが見つかりませんでした💦)
上記の様に原因の筋肉がはっきり確認できたらその筋肉について
しっかりアプローチをすることで改善が見込まれるでしょう!
まとめ
現在ピラティスインストラクターとしても働いている中で特に女性の方
ほとんどで確認出来ます!しかも普段から気にすることがありませんでの
誰かに言われなければ気づくことがありません!
ぜひ翼状肩甲骨の方を担当した際には上記の様に原因をしっかり確認して
アプローチをしていただけたらと思います✨️
参考文献
(1)日本整形外科学会
(2) 北村貴弘,他:当科における翼状肩甲症例の検討,整形外科と災害外科,
47:(4)1147-1149, 1998.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nishiseisai1951/47/4/47_4_1147/_pdf/-char/ja