【感想】NHK大河ドラマ『光る君へ』第33回「式部誕生」
2024年9月1日(日)20時『光る君へ』第33回「式部誕生」を視聴しました。
<NHKのあらすじ>
道長(柄本佑)に頼まれ、まひろ(吉高由里子)は彰子(見上愛)が暮らす藤壺に住み込みで働き始める。
まひろは早速、物語の続きを書こうとするも、宮中での暮らしに慣れず、思うように筆は進まない。
悩んだまひろは、道長の反対を押し切り、家に戻って執筆することに。
この頃、一条天皇(塩野瑛久)の命で除目の儀に復帰した伊周(三浦翔平)が不穏な動きを見せ始めていた。
数ヶ月後、書き進めた物語を持って藤壺を訪ねると…
■プロローグ
宮の宣旨(小林きな子)がこれからは藤式部と呼ぶと宣言しました。
殊勝な挨拶で返すまひろ、赤染衛門(凰稀かなめ)も納得してうなずきました。
---音楽---
冬野ユミ
---テーマピアノ演奏---
反田恭平
■寛弘2年(1005年)
宮の宣旨から努め場を案内され、まひろは執務室にやってきました。
そもそも女房の仕事は中宮の話し相手などで、まひろもそれを手伝うと言います。
さっそく執筆を始めますが、周りがうるさくて集中できません。
公任(町田啓太)、斉信(金田哲)がまひろのところにやって来ました。
高貴な姫ばかりだが頼りにならない、言ったことはやらない世間知らずで鈍いと嘲ります。
まひろは己の才能を頼みとするしかないと答えました。
■女房たち
斉信は、年明けに中宮大饗があり室礼、座次、その他一切抜かりないよう支度せよと女房たちに命じます。
左衛門の内侍(菅野莉央)や、宮の宣旨(小林きな子)、小少将の君(福井夏)がいます。
馬中将の君(羽惟)は、中宮大夫の斉信は偉そうにしたいだけと話します。
まひろの父が従五位の下なのに中納言と親しいのが疑問です。
大納言の君(真下玲奈)は、まひろが四条宮で歌を教えていたことを知っていました。
宰相の君(瀬戸さおり)は、赤染衛門に昔から知っていたことを問いかけます。
●藤壺の日常
まひろは、いびきがうるさくて寝られません。
小少将の君(福井夏)の寝言が響き渡ります。
朝起きられなかったまひろは、赤染衛門に起こされました。
●大饗の準備
誰ぞの足をもみにいくとは、夜とぎに召されるということだと赤染衛門に教えてもらいました。
●ナレーション 伊東敏恵(NHKアナウンサー)
「中宮大饗では、公卿らが中宮に拝礼し、宴が行われる。下賜する禄の用意や、宴の準備で女房たちは大忙しである」
●彰子の思い
準備したあさぎ色の着物を見ると、左衛門の内侍は誰が準備したのだ、中宮は薄紅色が好きだと言います。
親王と彰子らは女房たちがいる中、お手玉で遊んでいます。
彰子は、わざとお手玉を庭に投げると、敦康親王(池田旭陽)にお菓子を内緒で与えました。
●道長と行成
中宮と親王の状況を行成に聞きます。
藤壺に伊周が訪ねてこないか気になります。
伊周の位を元に戻したのは、敦康親王の後見を見据えてのことだろうと推測します。
このまま中宮に子ができなければ伊周の力が大きくなると心配です。
親王を伊周の手に渡さないよう守ると行成は宣言しました。
■藤壺での仕事
「無理・・・・」(まひろ)
ここでは落ち着いて物語を書くことができない、里に帰って書きたいと道長に訴えます。
道長はだめだと答えました。
道長はまひろの才能で帝を手懐けるよう懇願しました。
我が最後の一手なのだ、変えることはならないと許されませんでした。
その賭けに負けたらどうするのか、物語を書きたい気持ちは強いので里で書きたいと考えを変えませんでした。
■彰子とまひろ
彰子にまひろは話しかけます。
彰子は、冬が好き、空の色も好き、好きなのは青、空のようなと返答します。
そのことを知らない女房たちは寒いから部屋に戻るように言いました。
●里帰り
まひろが戻ってきて、みんなびっくりしています。
8日しかたっていません。
惟規(高杉真宙)はわかりにくい女だなと言うと、まひろは惟規みたいな殿御にほれないと返しました。
■寛弘3年(1006年)
■除目の儀
伊勢守に平維衡を任じることで揉めています。
維衡は一族の平致頼と合戦を起こした人物、道長は反対します。
武力による力争いを許しては戦乱の世になると憂慮します。
顕光(宮川一朗太)は帝が望んでいると反発します。
道長は除目の大間書には伊勢守の名を入れないことにしました。
維衡は右大臣・顕光の家人だったので推挙したとのことです。
実資(秋山竜次)は、左大臣は流されなかった、流石であると褒めました。
隆家(竜星涼)は、朝廷も武力を持つべきだと考えていました。
(ナレ)
「空欄にしたはずの伊勢守の欄に、いつの間にか何者かによって、平維衡の名が書き加えられていた」
「帝の裁可を得たということになるため、道長はそれ以上手出しできなかった」
●物語
(まひろ)
「心は他の女の方にあったとしても、見初めたころのままにいとおしく思われているのであれば、それをよすがに思っていればいいものを、そうはならずにたじろぐから、縁は絶えてしまうものなのです」
いと(信川清順)は、そのような下品な殿御たちの話を帝がお許しになるのか疑問に思っています。
惟規は中宮はうつけと噂されていると言います。
●道長と帝
伊勢守に平維衡を任じるが速やかに退かせると一条天皇に意見します。
道長は、寺や神社すらも武具を蓄え、武力で土地を取り合うことになればどうなるのか。
血を血で洗う夜にならないよう、お上の御為、この国のためを思い申し上げました。
一条天皇は伊勢守を交替することに同意しました。
■物語を献上
彰子は帝が読むものを私も読みたいと要望します。
まひろは最初から手短に話して差し上げました。
まひろは、もう一度藤壺で中宮のために書きたいと道長に願い出ました。
中宮の好きな色は青、表に出てこない思いを引き出したと考えています。
■帝のお渡り
(一条天皇)
「高者いまだ必ずしも賢ならず、下者いまだ必ずしも愚ならず」
帝は、自分に意見する女性は亡き女院(詮子)以外いなかったと覚えていました。
「光る君とは敦康親王か?」(一条天皇)
「ないしょにございます」(まひろ)
自分を難じていると腹だたったけど次第に心に染み入ってきて不思議な思いだったと話します。
帝が皆に読ませたいというと、物語は女子供だけのものではない、中宮にも読んでほしいと願いました。
■褒美の扇子
道長から褒美を贈られました。
そこに描かれた絵は子供の頃のまひろと道長と鳥が描かれていたことがひと目で分かりました。
●子供の頃のまひろと三郎の回想
まひろ(落井実結子)は大切に飼っていた鳥が逃げてしまった三郎に話すと、三郎(木村皐誠)は鳥かごで飼うのが間違いだと言いました。
■大和国
(ナレ)
「大和から京の都を揺るがす一団が向かっていた」
興福寺別棟の定澄(赤星昇一郎)が大和からやってきました。
慶理(渡部龍平)は、興福寺の僧3000が木幡山に集まっており、我らの訴えを陣定にかけるよう訴えてきたのです。
それがならなければ、この屋敷を取り囲み焼き払うと道長を脅迫します。
道長は、やってみよと返しました。
----終わり----
次回は 第34回「目覚め」9月8日放送です。
■感想
源氏物語執筆のために用意されたまひろの部屋が描かれました。
そんなに撮影にこだわったのか、という驚きです。
ドローンで撮影しているんですね。
今はドローンが当たり前なのでしょう。
ドローン撮影するために、屋根や天井を取っ払っているそうです。
そして最後に登場したのが興福寺別当やそれに従う僧兵という怖そうな人たち。
定澄は、承平5年(936年)生まれということですから、このとき70歳位です。
僧兵は、この後の時代、平安時代末期には強大な武力集団となり、興福寺・延暦寺・三井寺、東大寺などの寺院を拠点として、寺院同士の勢力争いや、朝廷や摂関家に対して強訴をくりかえしました。
信長や秀吉が苦しめられたのは有名です。
ただし、道長の時代は、まだそれほどではなく、道長の私邸に火を放つなどと強訴したとは考えにくいですね。
まあ、次回その辺りが描かれるのでしょう、楽しみです。