【読書感想】「自閉症の僕が飛びはねる理由」
東田さんのこちらの著書も入手して読みました。
なるほど、これは自閉症者の取説のようなものですね。
自閉症者にとって、「こんな時、支援者にはこうしてほしい。」とか、こだわり行動の理由だとか、とにかく今回もほうほう、なるほど!だからなのか!と、息子の行動の理由がわかり、歩に落ちることてんこもりであまりに感銘を受けたので、ズキュンときた部分には付箋を貼っていきました。
いや、本当はむしろ本に赤線を引きたいくらいだったのですが、教科書以外の本に書き込みをすることに抵抗があり、付箋にしたのです。赤線を引きたい気持ちにさせる文章が載った本に久々に出会いました。
しかし、ズキュンとくる部分が多すぎて、読み終えてみたら9割ほどのページに付箋がついてしまったので、これなら逆に付箋なくていいんじゃない?と思い、結局全部はがしました…笑
今回も短編の物語が後半に入っていました。
変に綾取られていない読みやすい文体、自然な、ありのままの素直な言葉、優しい言葉。脳にどんどん染み込んでココロがじんわり温まるお話でした。
自閉症者でありながら、これだけすばらしい言葉を綴れる…いわゆる定形発達の普通の作家さんとなんら変わりはありません。
最後部のデイヴィッド・ミッチェル氏による解説文を読むと、東田さんの著書は30か国の言語に翻訳されて発行されているとか…。日本では村上春樹氏に次いで広く翻訳されているとのことです。
とにもかくにも私の中で、東田さんは今一番惹きつけられる作家さんとなりました。
もっと、他の著書も読んでみよう。むしろ彼の本はすべて見てみたいです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?