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「池上彰の行動経済学入門」 精神障害者による読書感想文!

今回は『池上彰の行動経済学入門(働く君に伝えたい「本物の教養」)』を読了したので
読書感想文を書きます!

バイアスや心理効果など興味深い新たな知識を
十分に獲得できる本でした。


本書を読んだキッカケ

箇条書きで3つ提示します。

・行動経済学という未知の分野に足を踏み入れて
 新たな知識を得ることで意味記憶を蓄積させて
 内向的直感の質を上げたい。
・認知バイアスや心理効果を体系的に理解したい。
 ウェブサイトで学習した内容より踏み入った
 話を聞きたかった。
・もっと他者に寛容でありたい。人間の非合理な
 行動の理由を知ることでより不干渉政策を
 続けられると思ったから。

本書で得た気付き3つ

①Todoリストが効く理由

1つ目はTodoリストに関する気付きです。

文中には直接的に書かれていませんが、
本書で得た「ナッジ」「プレ・コミットメント」
などの観点からTodoリストが私達に良い効果を
もたらす理由が分かりました。

順を追って言葉の意味を説明します。
まずは「ナッジ」という理論。

ナッジは強制するのではなく、さりげない工夫で
人々の行動をより良く導くこと
を意味します。

例えば、僕がこれもナッジだ!と思った物は
wikipediaの寄付のお願い。

(ご存知かもしれませんが)wikipediaを運営する
ウィキメディア財団はユーザーからの寄付で
運営費を賄っています。

そのため、毎年一定の寄付が集まらないと
継続的に運営していくことが出来ません。

何としてでもユーザーから寄付を募る必要が
あります。

そこで利用するのがこの「ナッジ」という
テクニック。

単刀直入に「寄付してください」と頼むのではなく
ひと工夫入れて寄付をお願いするのです。

公式サイトを覗くと案の定
読者の皆さんが貢献されるからこそ、
私たちは前へ前へ進めます」
という文章が記載されていました。

これはトイレによく貼ってある
いつもキレイに使っていただき
ありがとうございます
」の張り紙に似ていて、

人から期待されるとその通りの行動をしなきゃ
いけない気になる「ピグマリオン効果」が
仕組まれています。

こんな感じでこっそり埋め込まれているナッジ
ですが、Todoリストを書くという行為にも
小ネタがありました。

それが「プレ・コミットメント」。

プレ・コミットメントは予め自分に「◯◯をする」
と約束することで、その行動を起こしやすくする
技法です。

僕は毎日起床時にTodoリストを書いて
その日に勉強する内容を3つ洗い出していますが、

毎回不思議と全て達成出来る理由は、
プレ・コミットメントにあった!と腑に落ちたので
嬉しかったです。

情報発信に役立つ選択的知覚と損失回避性

2つ目は情報発信に役立ちそうな
「選択的知覚」と「損失回避性」。

前者から紹介します。

選択的知覚は自分に関係する情報に無意識に
耳を傾けてしまうという人間の思考の癖。

「カクテルパーティ効果」という言い方で
聞いたことがある人も多いと思います。

これは情報発信において「ペルソナ設定
という行動に置き換えると面白いです。

ペルソナは人格という意味で、ペルソナ設定は
情報を伝える相手を明確にしてターゲットを
絞り込むこと。

ただ「ゲームが好きな人」より
「10代で妖怪ウォッチシリーズが好きな人」の方が
明らかに届けたい人に情報が行き届き
やすくなります。

noteの記事を書くときもYouTubeで
動画投稿する時も選択的知覚を利用して、
具体的なニーズを把握しつつ良質なコンテンツを
制作できるようにしたいです。

次は「損失回避性」。

損失回避性は、利益を得るより損することを
避けたいという気持ちが強く働く人間の
思考の癖です。

これは「不安を煽る」という形式で情報発信に
活用している人が一定数います。

例えば地震の最新情報を解説している
YouTubeチャンネル。

こういったチャンネルは地震が起こるかもしれない
という不安を感じる視聴者の気持ちに働きかけて
再生数を得ています。

損失回避性を利用する時に重要なのは
「あくまで不安を煽る単語は注目してもらうために
使い、内容の質は決して粗末にしない」
ということ。

「◯◯がヤバい!」【悲報】【激震】などの単語を
使用すると確かに視聴者の興味関心を惹き付ける
ことはできます。

しかし、そのコンテンツの質が悪ければいずれ
視聴者に飽きられて損失回避性に訴える商法も
通用しなくなるはずです。

自分が作るコンテンツの質に自信があり、
集客するために適度に利用するならこのやり方も
採用するのはありでしょう。

「人と同じ」が嫌な理由の本質

3つ目は人と同じを好まない理由に関する
心理効果。

これは「スノッブ効果」と言い、すでに知っていた
のですが、過去に読んだ他者の記事の内容が
リンクして新たな気付きが生まれました。

それは「自分に自信が無くて人と比べたくない・
競争したくない人」にスノッブ効果が発生する
という本質。

誰とも争いたくないから人と違う行動を
意識的に取って狭く深くを貫くことで自分の世界を
守り抜いているのです。

近年注目されている「ニッチ戦略」を講じている
人たちも、広い世界での一位を目指すのは苦しいから独自の箱庭を作り出してその世界でのトップを狙っているのでしょう。

何が起こるか予測不能なこれからの社会では、
同調すると「みんなで赤信号を渡って集団自決する」といった
事態になりかねないので、
これからも自分軸をブラさずに己の世界を
極めて行きたいです。

Todo

情報発信する際にペルソナを明確にする
→記事や動画で話が寄り道気味になることを防ぎ、
 コンテンツのクオリティを高める。

総括

今回は『池上彰の行動経済学入門
(働く君に伝えたい「本物の教養」)』を読了したので
読書感想文を書きました。

自他の脳のバグの種類を更に広く知ることが
出来たのが良かったです。

ここまで記事を読んでくれて
ありがとうございました!

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