私の夢、アニメ演出家。
もうすぐ高校生である私の、夢と野望について書いてみます。
私は今、アニメーションの演出家を志しています。しかし理由は、単にアニメが好きだから、ではありません。
私はむしろ、昨今のアニメにあまり親近感を覚える事ができません。
もちろん、2024年現在でも良いアニメはあるでしょう。
ですが、その数は限られています。
私はむしろ、昔のセルアニメの方が好物です。
セルアニメはいわゆる手描きアニメ。70〜90年代頃まで使われていた手法で、この時代のアニメには名作が多いと感じます。
私は中学生という時期に、セルアニメを知りました。
数多くの巨匠の暴走っぷりを知りました。
一番最初に、通しで見たセルアニメは、ご存知「うる星やつら」です。
若き押井守監督が良くも悪くも暴走したというのは有名な逸話で、まさしくその通り、このシリーズはメチャクチャでした。
正直つまらない話もありました。しかし逆に、当たりの回は、笑えるなんて言葉じゃ表せない程に面白いモノでした。
そして「うる星やつら 2 ビューティフル・ドリーマー」を見ました。
私にとっては史上最大級の衝撃でした。
あんなに芸術的なエンディングを、私は見た事がなかったのです。
その後私は数々のセルアニメを見る事になります。
世界的な評価を受ける「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」
幼い頃好きだった「となりのトトロ」
根強い人気を誇る「機動戦士ガンダム」
そして「アルプスの少女ハイジ」と「母をたずねて三千里」
まさに名作揃いであるそれらの作品は、私にとって数少ない楽しみにもなりました。
そしてそれぞれに、多大な衝撃を受けました。
そして同時に、こうも思いました。
なぜ今は、名作と呼ばれるアニメが少ないのだろう?
もっと子供が安心して見る事のできる作品があれば。そして同時に、大人が満足できる質の高い作品が多ければ。
2つは相反する考えかもしれません。
ですが現在、そういった作品は稀有です。その点では、確実に一致しています。
私は、昨今のアニメーションの変革を望みました。
そしてその一番手っ取り早い方法は、業界に潜り込む事だと思うに至りました。
私は今、アニメーションの演出家を志しています。
アニメーターとしてではなく「絵を描かない」演出家独自の視点で、アニメを変えようと目論んでいます。
やってみる価値はあると思いました。
自分のためにもなるし、他人のためにもなるかもしれないと思いました。
それが私の、叶うかどうかは分からない野望です。
もし10年後、アニメのクレジットに私の名前があったら、幸いな事です。
もし私の作品を人々が楽しんでくれれば、こんなに嬉しい事はないと思います。
夢は未知数ですが、とりあえず、私は舟を漕ぎ出しました。