(ソクラテスのつぶやき) 私を無理やりケージに入れるなんて、10年早いっ! ハムで釣って、「おいで」なんて、日本語じゃなくて英語で言いなさいっ! 私はいやいや何かをするのは、ごめんなの! 自分から進んでケージに入って、新居に引っ越すの! 先住猫さん、里親さん、これからよろしくね!
飼い猫ソクラテスを新しい里親さんに引き取ってもらおうとした。友達と猫好きのお友達で、彼と一緒に私のアパートに来てもらい、ケージに入れるお手伝いをしてもらおうと思っていた。ところが!その方を一度引っ掻いたあと、いきなり自分からケージに逃げ込み、難なく捕獲里親ブロジェクトは成功した。
(HM風?)病室に関係者が集まってきて、唐突に退院を言い渡される。僕は寝転んだまま天井を見上げ、リハビリ施設での3週間と、病院での3週間と4日に思いを馳せる。悪い夢?紛れ込んだパラレルワールド?落ち込んだアンダーグラウンド?起きれば、すり抜ければ、這い上がれば、元の世界に戻れる?
足し算か、引き算か。 高血圧でもないのに降圧剤。感染もしていないのに院内感染予防に抗生物質。鎮痛剤で起きる便秘に下剤。新薬副作用血栓対策に抗凝固薬。明らかに医師の好み(点鼻薬か錠剤か注射か)が透ける調剤。新しい症状に保険会社も躊躇する新薬。 対する私は、デトックス、毒素排泄一択。
食事アンケートのお姉さん、ありがとう。次の食事に何が食べたいか食べられるかを毎回尋ねに来る。いつからか、何か気に入られてしまって、明日は自分がオフだから、また明後日ね、と投げキッスされたり、退院がわかったときにはハグされたりした。お互い名もなき、でも認識し始めるとなんかうれしい。
入院前、痛み止め?の専門家がベッド脇にやって来て、何を期待するか、尋ねたので、痛みをとりたいに決まっている、と思いつつ、何があっても「自分でいたい」。病院とファーマシーと保険会社間のアホらしいたらい回しに、このやり取りからは抜けるけど、私は「生きることは諦めない」。 かっこいい〜
Clinical Nutrition Coordinatorって一体?お会いして7Kg以上減ってしまった体重を取り戻す相談にのってもらっているのだけど、グルテンフリーも無糖高脂質食もご存じなく、アイスクリームもケーキも体重戻るまではなんでもOK!あの、日本では4毒とか言いまして。
Yaelありがとう。いえ、正直、大柄な彼女が看護師で、自分が患者?という残念な気持ちもあれど現実。お仕事は忠実にやっておられるが、衛生のために、患者に出す薬は、看護師が小さな容器に包装から取り出し、容器ごと渡さなくてもいいのかな?錠剤を口に入れられたり、手のひらに渡されたときに?
Nikeishaありがとう。まんまる眼鏡と、ヒヒヒッと聞こえなくもない笑い方がかわいい。バンダナもかわいかった。でも手先と心配りはプロフェッショナルで、担当だと安心。いつものごとく、持ち帰りの薬がなかなか届かない中、退院までの手配、見送り車椅子の調達など、最後まで面倒みてくれた。
Wendyありがとう。日本語がちょっとだけわかる。日本大好き。住むなら日本とまで言う。別の文化だから、とのことで別に母国を貶すこともなく。病院にいるのに、不要なうがい薬や、鼻の穴の乾燥防止薬や、あげく、血液抗凝固剤の注射まで拒否する口うるさい患者に、辛抱強くお付き合いしてくれた。
CR(complete response)一択。 二元論ではなく、環境のすべての要素に感謝して、でも、期せずして乗ってしまったトレンドと、足踏み入れかけのシステムからは脱却! マンハッタンの病院での治療の、クィーンズでのフォローアップ予約を取りたい彼氏、いえ、治療は終わるんだよ!
病院でもリハビリ施設でも何度も尋ねられた質問。宗教は何?なんか違うな〜と思いながらも、agnostic(不可知論者、人間は神の存在を証明することも反証することもできないと唱える人)と答える。後からすぐに、何にでも感謝する、と説明。続けて話をしてくれる場合も、すぐ退散される場合も。
今日から普通。もう病人辞め。飽きた。鎮痛剤摂ろうが何しようが決めた。 今日から普通。リハビリ施設に移ってから、朝起きたら歯磨き洗顔、食後の歯磨き徹底。施設3週目は、「普通」徹底。食後の歯磨き済んだら椅子!内股のぷよぷよもなんとかしたいが、身体を立てておくことに慣れねば。基本の基。
二周目のキモが計画されたのに、鳴物入りの(規制や手続きが面倒な)新薬?が保険会社の許可が降りなくて手に入らない。 かなりうれしい。 これはもしかしてメッセージ。 どうぞお構いなく。こちらで勝手に健康になっておきますから。エドガーケイシーのひまし油パック瞑想プラス。浄化のイメージ。
Migaulありがとう。そしてごめんなさい。自己紹介のときに、明らかにギョッとした表情をしてしまった。男性かつ、これまでに担当してもらった看護師さんの中で一番肌の色が濃かった。週末だからあまり人がいなくて、登場いただいたのかとまで思ってしまった。仕事にはなんの問題もなかったのに。
Faganありがとう。映画『グリーンマイル』のジョン・コーフィを思い起こさせる風貌なのに、いえ、だからこそ看護師さんに合っているのか。血圧測定、血液採取、お手洗い、尿検査、すべて手際よく。担当で姿を現すとなぜか安心してしまう心理効果もあり。男性看護師さんの偏見を打破して視野拡大。
胸と腰の激痛、ER、診断、入院、転院、治療、リハビリ転院してから一か月強ぶりに、鏡で全身を見たときには、ギョッとして、治るって言ってもこれかい!と泣いた。けれど、頑張ってくれた身体は褒めてあげなきゃ。アフター写真撮ってみた。これからのシン・ボディ。もしかしたらシン・ビフォー写真?
Doreenありがとう。彼女も頼りがいのある「マミー」の一人。来てくれるだけで不安解消。何よりも、絶え間なくご家族を呼ぶ同室のお隣さんを別室に移してくれたことに感謝。移動の直前には目を合わせて微笑み合ってしまった。私のステータス表示はisolation: protectiveに。
Deborahありがとう。リハビリ施設の仕組みがよくわからず、病院でのアポへの出かけ方の手続きが皆無だった状態から、ご自分のスケジュールを調整して病院までついてきてくれて。お願いしたことにも、すぐに行けないときに声をかけてくれて。何をするにも監視必要なので即時対応とてもうれしい。
Daniel Pありがとう。癌友?ガン先輩?6か月前にステージ4、拳大の食道癌が見つかり、飲込み困難。私よりも強力で多量の抗癌剤投与を受け脱毛。同僚が激励募金を始めたので私も参加。拳大はジェリービーンに。それが10月には私も治療の仲間入り。退院、リハビリ退所後に届いたのはなんと!
Dezereありがとう。最初に膀胱を空にしてくれた。小柄なのに、多分自分より背の高い私(もしかしたら軽かったかもだが)を着替えさせ、身体の下のシートを取り替え、たくましい限り。もしかして一度目のFoley catheterも彼女だったか。手際よすぎて、看護師さんへの尊敬が増した。
Mariaありがとう。クールでかっこいい看護師像を見せてくれて。私が最年少くらいの年寄り相手に、バッチリ以上の我が道をいくお化粧してアクセサリ付けて。そんなに綺麗にしてくれるの、ボサボサ頭の私にはもったいない。もちろんご自分のためとは思うけど。病院でのアポのときにも助けてくれた。
Justinありがとう。とってもいい目の保養だった。なんで俳優かモデルみたいな看護師さんがいるのか不思議だった。鎮痛剤の注射ありがとう。うれしくないけど、仕方なかった。お仕事とはいえ、お手洗いの世話もありがとう。お医者さんではなく、看護師さん志望の男性はやはり不思議。偏見だけど。
Anaありがとう。勝手に一番頼りがいのある、キビキビ利発な看護師さんとして尊敬。自己のアイデアでいろいろと面倒見てくれた。なんとキモまで彼女が担当とは。最初は驚いたけど、まったく安心してお任せできた。歩行訓練のときには会釈してくれた。お隣さん担当のときはちょっとうらやましかった。
Benありがとう。そしてごめんなさい。生まれて初めての男性看護師に、つい条件反射で、お手洗いの世話はできたら女性がいいと言ってしまい、必要になったときに探してもらい、結局お世話いただき、二度手間になってしまった。考えてみたらまったく抵抗も何もなく、なにも恥ずかしくもなかったのに。
未知の世界の探検はいつも目指すところであり、一か月近くの入院も、3本の管に繋がれた寝たきりも、リハビリ施設も、リハビリも、すべて未知だった世界の探検だった。友達が貸してくれたフィクションもそう。東野圭吾、特に宮部みゆき。なるほど、人間の毒は、ノンフィクションでは逆に描けないのか。
まあ訴追国家で治療していることはよくわかってるけど、 この治療は副作用満載で さらに! この治療をしても治りませんから っていう書類に署名させるって、キリスト教国家でもある国の医師に「良心」の咎めはないの? 人に言えた義理じゃないけど、倫理観? とかは? 少なくとも使命感は?
Hargunありがとう。不思議と、中東系の別の看護師さんからも以前同じ対応を受けた覚えが。静脈へのIV機器装着の際、自分の手を握ってていいよ、と言われ、甘える。もちろん痛いので、細くしなやかな指を力一杯握ってしまい。謝るとそのためだからと笑顔。キビキビ対応もうれしいが、たまには。
「ムキムキマン」とか「キューティーハニー」とか、ピッタリの描写方法があったのに、ボスとのミーティングで、どうして集中緊急入院キモが必要になったのか説明するのに、さすがに口にできなかった。 心配してくださっているのに、いきなり緊張感緩むよな〜。いや大変でそれなりに辛かったんだけど。
Judyありがとう。自分の担当ではない患者の、別の看護師さんの助っ人に来てくれて。静脈はわかりやすいのに、IV機器装着が難しく、かつすでにあちこちで試されて、空きがあまりない骨ばった私の腕で、無事に機器装着完了してくれて。看護師さんの助っ人は私にとっても助っ人。どうもありがとう。
Igoreありがとう。通常の看護師業務に加え、別の看護師さんの助っ人に来てくれて。看護師さんたちに、私の腕は静脈はわかりやすいのに、IV機器装着をはじめると途中で外れてしまうと言われ続け、ときどき苦労される方が・・・痛いのはもちろん私。助っ人さんは私にとっても助っ人。ありがとう。
Melありがとう。たぶん本当のお名前はメラニア?か何かで、でも担当を記入する白板にはわかりやすい短いニックネームで。Melも看護師の中でも、体温・血圧・心拍数・呼吸数測定の担当で、投薬は行わず。白板に名前を書いてくれる担当者は、名前で呼ぶとお互い自覚が新たになって新鮮、うれしい。
Schmikaありがとう。看護師と血圧・体温を測りにくるナースは区別されていて、後者はPVC?と呼ばれ、血液採取も行う。彼女は後者。血圧測定器の操作はともかく、静脈から血液をささっと採取する様はさすが。毎日、患者ごとに同じことをやるのに狂いない。毎日違う課題の私の仕事とは逆方向。
Jonel ありがとう。勝手に007と呼んでいた。スパイなのにわざわざ名乗るジェームズ・ボンド並みに、血圧検査に来る度に、私はJonelと名乗った。鼻歌は歌うし、挙句に私をプリンセスなんて歌詞にして、朝から夜中から笑う笑う。お仕事に誇りがあるんだ、なんて理屈はどうでもよくて素敵。
私は容れ物。 要らない細胞追い出して、でも必要なものまで減ったので追加供給、右から左。 白血球、ソディウム、リン、カルシウム。 減らさなきゃよかったのに。 でも、カルシウム補給時は面白い夢を見た。 ライブハウス、ディランシーみたいなところで、ライブイベント企画。 舞台にも立った!
頑張らないパラダイムへのシフト。なんで、とか、どうしよう、とか考えない。あるがまま。ケアギバー殿が壊れた。入院中の私に、全く眠れない、と言われてもなぁ。ステージ4の友達を見舞いによこそうか、とか言われてもなぁ。食べたいものだけ食べて、寝たかったら寝るだけだよ、私は。退院先はどこ?
根源治療vs対処療法/ロシアンルーレット/ベイビーステップ・アット・ア・タイム。 ちょっとを積み重ねて結果(コンパウンド・イフェクト、複合作用)を期待って、日頃の悪習慣を徐々にいい方にもっていくためならいいけど、舞台が私の身体じゃな。根源一発の方がサイエンス!とか思わないのかな。
集中・観察投薬にあたり、白血球数が少ないので感染防止に「隔離」された。追加料金なしの一人部屋 VIP 対応。 さらに不思議なことに、部屋にかけてある複製の絵画には、彼の亡くなった両親が骨董屋から購入した、水色のストライプ模様のボウルが。 勝手に彼のご両親も応援に来てくれたと解釈。
根源治療vs対処療法/ロシアンルーレット。 痛さで動けなかった状態から、お仕事復帰させてくれた恩人ではあるが、一周目のキモの9回目以降、胸中央部の突起と変色、鎖骨周りのもっこりに、あなたのマイローマは珍しい種類(IgD Lambda)だけど、試せるカクテルがたくさんあるわ、って?
ついに脳にも影響か?っていう感じの妄想。 お世話になった先生方は、自分よりも若く、賢いが、その方達が自信を持って施した治療があっという間に逆襲された。 これって、もしかして、私の身体を使って、若者を育ててる?人体は知識でなんとかなるほど甘くないぜって?育てる側が痛いのは、むぅ。
根源治療vs対処療法。 いつもの虚しい会話。 質問は?と尋ねるから、 原因はなに?何が引き金だったの?と尋ね返す。 わからない、と返される。 でも、薬を替えて投薬開始。減った成分を増やす注射。出た副作用対応の薬。 お仕事柄、RCA大好き。 みんな洗脳されれるのかな、不可能だって。
脱毛してスキンヘッドになったときのウィッグの色まで決めていざ出陣。説得に負けたわけではなく、まあなんか清々しい気分になった。入院してのキモなんて副作用どんだけ。 即決しない私を、彼はイディオット!と呼んだ。患者の時間はタダなのね。やりたいことをやりたい順でやろうと思っていたのに。
ほら来た。イタチごっこ。鶏卵問題。 血液中の白血球が低過ぎるので、予定していたキモが延期された。「白血球を増加する」注射(filgrastim-sndz (ZARXIO) )を打たれた。以後、呼吸困難、呼吸時の胸と背中の痛み。薬品名を検索すると、悪化したかと思わせる症状は副作用!
逃げ切れる、逃げ切ろう、逃げ切る。 増白血球剤打っても、一時的なのは過去数回の経験から明らか、完治するまでは。 ということは・・・ 木曜日のキモ日にはまた数値が下がって、足りないということになって、また延期? これなら誰も傷つかないし、彼も文句言えない。消極的抵抗?不抵抗の抵抗!
白血球不足だと、免疫を下げるキモは危険、と先週のキモは延期。増白血球剤の注射2回が先と。2回目に行くと、最初の注射のあと、白血球が増えたから注射せずにこれからキモと。 仕事に戻る気だった私は、はぁ?キモが大事だろうと言う彼に、「もし明日死ぬなら、今日は好きなことやって死にたい」。