マーラーの交響曲第10番(カステレッティ編による室内オケ版、N響チェンバー・ソロイスツ)。全5楽章補筆版だが、クック版のような大編成とは異なる、シェーンベルクに近い美意識と響きの革新性がある。少人数編成ながらクライマックスの迫力も十分。みずみずしい透明感も。新しい視点による名演。