日比野はすっかり疲弊していた。 引っ越し屋のアルバイトを掛け持ちするようになって1ヶ月。日々疲労が抜けず、褒められもせず、デクノボーと呼ばれ…… 心が参っちまった。 もうどこかへ逃げてしまいたい! 「あのなぁ日比野、遁走するのにバイト先の引っ越し屋に見積もり頼む奴がどこにいる?」