【季節の句一句】冬草 冬草や白日の滋味蓄へて無口なり すっかり枯れてしまった様に見える冬の草。 でも、その根には、春の芽吹きの為の太陽の恵がしっかりと蓄えられています。 冬草や滋味蓄へて春を待つ厳しき時代の人もかくあらむ 「明けない夜は無い」。そう信じて、今日を生きます。
名月や天皓々と独り居り (めいげつや そらこうこうと ひとりをり) 昨夜は中秋の名月でしたね♪ 8年ぶりの満月、雲がちでしたが皆さんも御覧になれましたか? 本当は誰かと一緒に見上げて「月が綺麗ですね(アイラブユー)」な〜んて言ってみたかったです、、、サミシー(笑;)
めえめえと何處に向ふや羊雲 吠え追い立てる狗もをらぬに (めえめえと いずくにむこうや ひつじぐも ほえおいたてる いぬもおらぬに) これは、羊雲でしょうか? メーメーと賑やかに、群れを為して一体どこへ流れていくのでしょう。 空の上には、追い立てる牧羊犬も居ないのに。
見えずも相想ふなり彼岸花 (まみえずも あいおもうなり ひがんばな) 彼岸花の葉と花は、決して同時には地上に現れません。 しかし、会う事は無くとも互いを想い合うのだと考えた人に、「相思花」(そうしか)と言う別名を貰いました。 いつか会えたら良いな、、、そう思います。
蜜蜂の耳掻きほどの命かな (みつばちの みみかきほどの いのちかな) 曇りの日に出会った蜜蜂 今にも降りそうな空の下で一心不乱にダンギクの蜜を集めていました。 蜜蜂が一生で作る蜂蜜は約0.8gだそうです。 生涯休まず働いて、耳掻きほどの僅かな量、 "命"に本気感謝です。