『雲の上の旅館を観ようと露の宿より出向いたものの 雨漏りの為に建て替え中だった』 とケンヒキ太郎からの封書に書き流してあった。 天の川銀河の攪拌に順い、 星雲の滴りがガイアの地膚に巡ったのだろう。 儂は銀の匙を持ち、甘露珈琲の宇宙を悠悠と攪てる。 露路の鎖樋に耳を立てつつ。