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菊之助の『義経千本桜』について思うこと。

 映像だけで批評を書いたことはない。

これまで長い間、評論家としての活動を続けてきた。舞台を記録した映像は、研究のために活用してきたが、生の舞台を観ずに、映像だけで批評を書いたことはない。

 今回の国立劇場による放映は、カットがあり、私としては不満足なかたちだった。けれども菊之助さんから、「観てください」とわざわざリンクhttps://www.youtube.com/watch?v=az2wWl4AY9Uを送ってきてくれたので、なんらかのフィードバックをしなければと思った。 なので、4日間をかけて、権太編、知盛編、忠信編の順番で観て、逐次、感想をお知らせした。お伝えしたなかで、よい部分は、ここで褒めあげても仕方ないので、極力はぶく。

心おぼえとお考えください。

 ここにしるすのは、評論ではありません。感想ですらなく、心おぼえとお考えください。

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年々、演劇を観るのが楽しくなってきました。20代から30代のときの感触が戻ってきたようが気がします。これからは、小劇場からミュージカル、歌舞伎まで、ジャンルにこだわらず、よい舞台を紹介していきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。