![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/165853469/rectangle_large_type_2_78e0202c3b5edb3f51a0ca041b79c98b.jpeg?width=1200)
【劇評360】役者の色気で魅せる『天保十二年のシェイクスピア』。浦井健治の進境。
娯楽作品の本質
エンターテインメントは、役者を観に行くものという考えがある。
能楽にしろ、歌舞伎にしろ、その出発点には、役者の色気があり、現在もその根本は変わっていない。
今回、藤田俊太郎演出で再演された『天保十二年のシェイクスピア』(井上ひさし作 宮川彬良音楽)は、その王道を歩んでいる。まずは、浦井健治、大貫勇輔、唯月ふうかについて考えてみる。
まず、佐渡の三世次を演じた浦井健治である。
前回はきじるしの王次を演じたが、今回は、口先のぺてんで出世へと邁進する三世次に挑んでいる。
浦井は、ミュージカルのジャンルにとどまらない。新国立劇場の『ヘンリー六世』三部作では、タイトルロールを務めた。その魅力がエプロンステージのフットライトから前に出る俳優は、ストレートプレイのジャンルでは貴重である。
![](https://assets.st-note.com/img/1734254985-mtFBclx8Ozy92JWn5LHsuevT.jpg?width=1200)
年々、演劇を観るのが楽しくなってきました。20代から30代のときの感触が戻ってきたようが気がします。これからは、小劇場からミュージカル、歌舞伎まで、ジャンルにこだわらず、よい舞台を紹介していきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。