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長谷部浩
2023年11月19日 18:20
イプセンは、言葉による決闘を見るものだとよくわかった。 『ロスメルスホルム』(ヘンリック・イプセン作 ダンカン・マクミラン脚色 渡辺千鶴翻訳 栗山民也演出)は、暗く陰鬱な館の場面からはじまる。 ヨハネス・ロスメル(森田剛)は、地域を支配してきた名家ロスメルの末裔である。 下手側にしつらえられた壁一杯に、男系の一族の肖像画がところせましと飾られている。彼は、名門の生まれという特権とともに