シェア
長谷部浩
2022年11月15日 16:48
気力体力が充実したところに、未来を見据えた技藝が宿る。 さて、『勧進帳』である。 新・團十郎の弁慶、幸四郎の富樫、猿之助の義経。意外なことにこの顔合わせは、はじめてである。
2022年11月12日 16:00
出口のない現実について考えた。 横山拓也作、眞鍋卓嗣演出『猫、獅子になる』は、八〇代の親が、五〇代の子供の面倒をみる「八○五○問題」に迫っている。所属の俳優に幅のある俳優座ならではの舞台になった。 老齢になって買い物もままならなくなった蒲田妙子(岩崎加根子)から、次女の岬野明美(安藤みどり)のところに手伝いに来て欲しいと電話がかかる。母妙子は、夫亡き後、自室に閉じこもったまま五〇代にさし