離しても離しても繋がるものと、二度と出会えない手のひら。
からからに乾いた田んぼに水が張られ、青々とした苗が植え付けられる。その苗がぐんぐんと育ち、稲穂の先にぷっくりとした米の粒が実り始めている。田んぼの景色はそのまま、季節の移ろいでもある。
旦那との別居を決めてアパートに越してきた当初、夜になると部屋に暖房を付けていた。1階の住まいなので、ひんやりと冷たい空気が床下から流れてくる。その寒さに末端冷え性である私の足先は、わかりやすく固まった。古傷がかすかに痛む。寒さと気圧はいつだって、昔痛めたあれこれを容赦なく責め苛む。こたつを買