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本当に木のためを考えた剪定とは…
今回は、日ごろから考えている『樹木のための剪定とは何だ?』ということについて書いてみました。
哲学的な考えもあり、よくわからない部分もあるかと思いますが、もしよろしければ、読んでみてください。
正直なところ、答えはありませんので、そのつもりで読んでいただいて、ひとりひとり思う答えが見つかれば嬉しいです。
生育を優先する
樹木自体の生育・健康を優先することを考えると、花が咲く前に剪定してあげることが良いと思います。
樹木は、花を咲かせるために、たくさんの栄養を使います。
すると、元気のない樹木だと、本体そのものの栄養が不足し、弱ってきてしまいます。
生態系の維持を優先する
多くの樹木は、花をつけ、やがて実になり、種子を落とし、新たに芽が出て、子を作ります。
人間と同じで、樹木もいつかは枯れて、死んでしまいます。
そのため、その種が生き残るために、子を増やし、子孫繁栄をしなければなりません。
そういった点では、種がつき、落ちるまでは、剪定はしない方が良いのかと思います。
病害虫から守ることを優先する
特に病害虫は、夏場に多く発生し、活発になります。
そういう点では、樹木の風通しをよくしてあげることで、病害虫の発生を抑止することができるので、夏場の剪定が良いかと思います。
また、樹木が繁茂してしまうと、奥の方まで日が入らないことで、枯枝も増えてしまい、そこから腐りや病気などの心配もあります。
結局、剪定とは、人間の欲のように感じる
樹木を植えて、お庭を造り、より身近に緑を感じたいという人間の欲なのかな?と思います。
その季節になれば、花がつき、枝が伸び、紅葉し、落葉する。
そんな四季の移ろいを楽しむことは、お庭のメリットであるし、とても良いことだと思います。
自然の中で生きる樹木は、すくすくと大きく成長し、根を張り、そして、枯れる枝もあり、自然に落ちる。
動物によって枝が折られることはあっても、鋭利な刃物でズバズバ切られることは、基本的には、ないはずです。
そう考えると、剪定すること自体、あまり樹木にとってはよくないことで、枝が伸びて邪魔になったり、家に光が入らなくなる、理想的な形に変えたいなど、人間の欲で剪定するでは?と考えてしまいます。
自分なりの答え
色々と書きましたが、庭師として思うのは、『共存』していくことが重要なのかと思います。
お庭を、樹木を、四季を楽しむことは、とても良いことだと思います。
そんな中、樹木のことを考えて、一緒に健康に成長していければ良いと思いました。
樹木が弱っているときには、その年の花は我慢して、花が咲く前に剪定をしてあげる。
夏場に生い茂ってしまえば、適宜、剪定して、風通しを良くしてあげる。
時には、消毒や肥料をうまく使い、樹木が健康でいることの手助けをしてあげる。
このようにうまく付き合って、『共存』していくのが、ベストなのかなと思います。
いかがでしょうか?
現時点では、樹木と寄り添い、共存していくことが木のためになるのではないかと思います。
やはり、明確な答えはありません。
何せ、相手は、喋れませんので…
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