苦手な分野を勉強するということ
お久しぶりです。木月です。
約1ヶ月半、簿記3級の勉強に専念するためnoteをお休みしていました。
そして本日12月25日、クリスマスムードの街を横目に試験を受けに行き、無事合格することができました。
元々数字自体が苦手で、学生の頃から文系一筋の自分にとって簿記は、はっきり言って苦手な分野の勉強でした。
それに親からは「普通のことができないのだから、せめて好きなことを伸ばしなさい」と言われ育てられられたこともあり、嫌いなことは避けて好きなことばかりやってきた節があります。
大人になってから本当に好きなことがわからなくなり、何を思ったか今回初めて自分から苦手な分野に飛び込んでみたのでした。
勉強しようと思ったきっかけ
まず簿記を勉強しようと思ったきっかけは、今年の5月から経理事務の仕事を始めたことでした。
パートと言えど週4日の9時から17時の勤務、最近は正社員とほぼ同じ仕事を求められるようになりました。
未経験可の求人だったこともあり、当初は「簿記を取得しなくていいなんてラッキー!」としか思っていませんでしたが、実際に業務を遂行すると「ここで知識があれば」と思う場面も増えました。
そんな時、仕事を引き継いでくれた先輩が簿記の資格を2・3級どちらも持っていると聞き、資格に興味を持ちました。
家に帰って夫に話すと「簿記を勉強することは、きっと君のこれからの糧になるはずだよ」と後押ししてくれたこともあり、勉強するに至りました。
しかし、今の会社は超がつくほどの昭和気質で、パワハラ・セクハラ当たり前の環境。
正直言って長く居られる職場ではないと思っています。
それでも資格取得を決めたのは、この先もし仕事を辞めたとしても今やっていることの証明になると思ったから。
今後どこかの面接を受けに行った時、「経理だったのに簿記3級持ってないの?」と言われる前に、自分の経験を証明できる材料として提示できると思ったからです。
試験2週間前に見つけた勉強法
勉強自体は試験3ヶ月前から着手していましたが、勉強をしたりしなかったりで中々やる気は出ませんでした。
しかし試験3週間前に高熱で数日寝込むという予想外のことが起こり、焦りもあってようやく本腰を入れ始めました。
その時の私はテキストを2周した段階で、理解度は大体50%といったところでした。
1周目は「わからないところがわからない」
2周目は「わからないところが克服できない」
という不安定な状況のまま、思い切って問題集に移ることにしました。
使用したのは本試験の内容を網羅した模試が8回分入っている問題集です。半分ほど解いてもなお毎回45点ほどしか取れませんでしたが、ここで焦らず不明点は地道に一つずつネットで調べて理解するよう努めました。
振り返ってみると、テキストで学んでいた時は「わからないことは全てテキストの中に書いてある」と思い込んで特に調べもしませんでした。
一方、問題集はネット試験対策でPCで解く仕様になっていたため、解き終わった流れで解説を読んでもわからないものはブラウザで調べることができました。
すると第6回目あたりでようやく合格点の70点が取れるようになりました。不明点を明確にするほか、問題を手が覚えるまで解き続けた成果がここで出たのだと思います。
働きながら集中できる時間を捻出する
合格点が取れるようになってから、自分なりの時間の使い方が掴めた感覚がありました。
まず仕事のある日は「できて1時間」と割り切るようになりました。
帰宅後に夕飯作りや洗濯物の取り込み、食事やお風呂などを済ませると、寝る前の1時間くらいしか勉強に当てられる時間がありません。しかも眠くてできない日も多々あり、最初は「またやってしまった…」と思っていましたが休日にたっぷり勉強時間を確保するように振り切りました。
休日は午前中は自宅、午後は3時間ドトールで勉強するというリズムを作りました。元々カフェで作業するのが好きでしたが、転々としてみた結果ドトールが一番居心地が良かったです。(行きすぎて店内BGMを覚えました)
また、勉強してすぐ集中できそうにない時は、お気に入りの小説を10分程度読んでから取り掛かるようにしました。
ここでは新しい本に手を出さないのがポイントで、既に何度か読んだことのある本なので先が気になりすぎることもなく集中力が出たタイミングで本を閉じ、そのまま勉強を始めることができます。
すべてのことに共通する学び
今回の経験で得たことは、好きなことをやっていても苦手なことをやっていても法則は同じということです。
大学で卒業制作を作っていた時も毎週ゼミで作品を提出していたにも関わらず、「これ!」というものを出せるまでは半年かかりました。
大学院で修士論文を書いた時も同じで、どんなに参考文献を読み漁っても点と点が線になったと実感したのは修了の半年前でした。
今回も問題集で合格点が出せるまで、本当に長い時間がかかりました。
しかしこれらの経験は全て流れが共通していることがわかったのです。
芽が出なくてもコツコツ続ける
⇩
自他ともにわかる臨界点に到達する
(今回は70点を初めて取った日)
⇩
別のフェーズに入る
(今回は時間と集中の感覚が掴めるようになった)
⇩
結果が出る
今まで自分は好きなこと・嫌いなことで物事を二分することに躍起になっていましたが、驚くことに法則は同じだったのです。
それがわかった時、私が大切にしている小説『ボイジャーに伝えて』の言葉を思い出しました。
禁欲的な生活で求めているものが明白になった
勉強ばかりの日々でNetflixで新しい作品に手を出すことをやめるなど、好きなことを我慢して割と禁欲的な生活を送っていました。
そんな生活を続けていると、自由な時はあれだけわからなくなっていた「自分が心から求めていること」が明白になってくるのが不思議でした。
例えば、「集中するために本を読む」という行為も元を辿れば村上春樹作品が読みたい!という欲求によるものでした。
また、家事や昼休憩の最中はラランドのYouTubeやラジオをつけていました。
これまでお笑いはなんとなく生半可な気持ちで好きになりにくい雰囲気があると思っており、いまいちハマることができませんでしたが、サーヤさんとニシダのやりとりに笑っている時間は勉強のストレスを忘れることができました。
そして何より、その日あった出来事や考えていることをすぐに文章に落とし込みたいと強く思っている自分に気が付きました。
書きたいことを空想しているうちに、本当に私は書くことが好きなのだと改めて実感しました。
試験に合格したらまずnoteを書こうと決めていたので、今日この記事を書きました。
気の進まなかった簿記の勉強でしたが、こうして振り返ってみると夫が話していたように自分の糧になっているようにも思えます。
書きたいことが他にもあるので、またお付き合いいただけますと幸いです。