Harukana

公務員保育士ととして働き出して15年になります。対話的、協働的な保育で世界を変えたいと…

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公務員保育士ととして働き出して15年になります。対話的、協働的な保育で世界を変えたいと思っています。僕の姿や関わりに影響を受けて、多様性を受け入れ、尊重するマインドの基礎に育ち、それが将来の世界の平和に繋がっていくといいなと思い、毎日保育に奮闘しています。

最近の記事

椅子取りゲームのルールをこどもたちと考えてみた

椅子取りゲームに勝ち負けのルールが必要なのか?という記事を先日書きました。 「椅子取りゲームで遊ぶとき、みんなが楽しめるルールを作ることはできるのか?」 そんな疑問から、クラスの子どもたちとルールについて話し合ってみることにしました。今回は、その話し合いの様子と、実際に試したルールがどんな結果をもたらしたかをご紹介します。 1.前回の椅子取りゲームでの振り返り 通常のルールで椅子取りゲームをしようとすると、 「やりたくないな」とこぼしたり、 不安そうにする子の姿を見て

    • 仏教から学ぶ保育の心構え:無財の七施の実践

      先日、京都の鈴虫寺で説法を聞きました。 人の苦しみの原因が“分け隔て”にあるという話は、日常生活にも通じていて、とても印象的でした。 これをきっかけに、仏教の言葉を学び始めています。 保育の中でこどもと関わるときに大切な心がけが 仏教の言葉にあったので紹介しようと思います。 1.「無財の七施」 保育をしていく上で大切にしたいなと思った言葉 「無財の七施」 『無財の七施』とは、地位や財産がなくても、誰でも心がけ一つでできる7つの布施のことです。 2.7つの布施とは

      • 保育に勝ち負けのある遊びは、本当に必要?

        先日、保育の中で椅子取りゲームを行いました。 その時に「やりたくないな」という子どもの声が聞こえてきて、思わず考えさせられました。 勝ち負けのある遊びは、子どもたちにとって本当に必要なのでしょうか? その問いを通して、保育の中で競争心や勝敗の要素をどのように取り入れるかについて改めて考える機会になりました。 1.椅子取りゲームのルールと工夫 僕が年長クラスで行った椅子取りゲームのルールは、少し工夫を加えたものでした。 通常のルールでは、椅子に座れなかった子はそのまま

        • 理不尽さと向き合う中で見つけた『大切なもの』

          僕が勤めている園でのある出来事を通じて、 保育において大切にしたい自分の信念を改めて見つめ直す機会がありました。 少し前に、副園長の立場の人間から保育中に理不尽なことを言われました。 言われた直後はモヤモヤとしていたけど、 時間と共に冷静に考えることができるようになり、 改めて気づいたことがあったので、記事にしようと思います。 改めて気づいたこととは 「こどものために」を行動指針にしたい でした。 1.僕が理不尽だなと感じたできごと 芋掘りの行事が雨で中止になった

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        椅子取りゲームのルールをこどもたちと考えてみた

          劇遊び台本の作り方〜台本作成準備編〜

          僕の働いている保育園では12月に生活発表会があります。 生活発表会では劇遊びをします。 劇遊びをするときに苦労するのが、台本作り。 今回はその台本をつくる前段階、準備編として、 現在の僕の作業内容を記事にしてみたいと思います。 1.題材選び 一番大事な題材選び こどもたちが好きな絵本にすることもあれば、 忍者が好きなクラスの時には創作で物語を作ったりしたこともあります。 どんなものを選ぶとこどもたちが楽しく取り組み、輝けるのかを基準に選んでいます。 ちなみに今年のクラ

          劇遊び台本の作り方〜台本作成準備編〜

          保育の中で感じるモヤモヤ

          運動の秋ということで、もうすぐ運動会を迎える園も多いのではないでしょうか? 僕の勤めている園も今週運動会があります。 運動会など行事の時期になると感じるモヤモヤがあります。 そのことについて話してみようと思います。 行事が近くなると、その行事に向けた取り組みばかりになってしまっています。 今の時期であれば、運動会に向けた取り組み(僕は「練習」という言葉は使わないようにしています。)です。 そうすると、好きな遊びの時間や他の活動の時間が制限されているのが現状です。 特に運

          保育の中で感じるモヤモヤ

          「小学校のため」の保育をやめてみませんか?

          年長児の担任をしていると、そろそろ小学校就学を意識し始める時期になりましたね。 就学まであと半年、就学説明会など就学に向けた行事なども入り始める時期・・・ 担任としては 「小学校で生き生きと過ごしていける力が身についているか?」 「小学校ではどんなことに困るかな?そのために今できることはないかな?」 と考えて保育しているんじゃないでしょうか? でもこの「小学校のため」の保育に違和感を覚えたので、考えてみたいと思います。 1.「小学校」を意識する理由 保育者の中に「小学校

          「小学校のため」の保育をやめてみませんか?

          「言いつけ」行動の見方を変える〜子どもの当事者意識を育てるために

          先日、HoiClueオンライン講座で天野秀昭さんのお話を聞きました。 その中で「こどもが言いつけにくることは、大人のルールの中で生きている」という言葉があり、ドキッとしました。 「いいつけにくる」という表現が適切かわからないけれど、「◯◯くんがすわってないよ」「◯◯ちゃんがかたづけてない」とこどもたちが保育者にいってくることってありますよね。 思い返すと、そのほとんどのルールは大人が決めたもの。こどもたちがルールや約束事をきめたときには、この光景はあまりみられない・・・ 「

          「言いつけ」行動の見方を変える〜子どもの当事者意識を育てるために

          保育士の悩み!子ども同士のケンカ、いつ介入するべき?

          保育の現場では、子どもたち同士の意見の対立や言い合いが日常的に発生します。特に、5歳児のクラスでは自己主張が強くなり、簡単には譲らない場面も多く見られます。 今回は、昼寝後のクラスで発生した具体的な対立場面を振り返り、担任の僕がどのタイミングでどのように介入すべきかを考えたことについてお話しします。 1.状況の説明 昼寝後の5歳児クラスでのことです。 ロール状のゴザを片付ける時間になり、AとBの二人の子どもがそれぞれ異なる意見を持って行動し始めました。  Aの行動: ま

          保育士の悩み!子ども同士のケンカ、いつ介入するべき?

          こどもたちの意見を尊重するために〜保育での上位目標の活用

          前回の記事では、多数決に頼らずにこどもたちの意見を取り入れるための方法として、話し合いやローテーション、折衷案を紹介しました。 しかし、これらの方法をとっても解決が難しい場面もありますよね。 そんなとき、保育者がどのように関わるとよいかを考えてみませんか? 1.こんなとき、どうしていますか? こどもたちの思いを尊重をしようとしても、なかなか解決に至らない、あるいは解決の糸口が見えないことってありますよね。 例えば、最近エピソードです。 Aちゃんが「Bちゃんとままごとで

          こどもたちの意見を尊重するために〜保育での上位目標の活用

          保育の中で「多数決」を使っていますか?

          あなたは、保育の中でこどもの意見を聞き、物事を決めるときに多数決を使うことはありますか? 多数決は一見、公平で簡単で簡単な方法に思えますが、僕は違和感を感じています。 何も考えずに多数決を使って物事を決めることが、こどもたちにどんな影響があるか、一度立ち止まって考えてみませんか? 1.多数決の問題点 多数決の問題点は 「全員の合意が得られていない」 ことだと僕は考えています。 とくに少数意見を排除する可能性が高い点に懸念を感じています。 保育の現場でも、「みんな違

          保育の中で「多数決」を使っていますか?

          関わりを見直すのは、コスパの良い方法だった

          前回、こどもとの関わりを見直したと記事に書きました。 具体的には、感謝をする場面(特にトイレのスリッパを揃えてくれたとき)での関わりを見直した話でした。 記事を書いてから10日間くらい意識して関わってみました。 その変化について話していこうと思います。 1.どのように関わりを見直した? Before   ・「トイレのスリッパを揃えたよ」とこどもが教えてくれた時に、その場で「ありがとう」と言って感謝を伝えたり、「綺麗にしてくれて嬉しい」と喜んでいる姿を見せていました。

          関わりを見直すのは、コスパの良い方法だった

          こどもとの関わりを見直した

          こどもが望ましい行動をしたときに、ほめていますか? 例えば、片付けをした子を「お片付け、上手!」とほめていますか? でもそれは肯定的な関わりとは違う気がします。 僕はできるだけほめずに、感謝をするようにしています。 「片付けてくれて、助かる」 「ありがとう」 でもそれも最近は形だけになっているなと危機感を感じました。 1.「ほめる」に対する違和感 こどもに肯定的に関わることは大切です。 でもそれはほめればいいことではないと思います。 保育をしていると、 こどもが望ま

          こどもとの関わりを見直した

          「こどもに寄り添う」を考えてみました

          先週まで保育実習生を受け持っていました。 実習開始時にこんな質問をしてみました。 「どんな保育者になりたい?どんな保育がしたい?」 その実習生からは 「こどもの声を聞いて、こどもの思いに寄り添える保育者になりたい」 と答えが返ってきました。 なりたい保育者像が言語化できているなんて素敵だなと思いました。 実習中は「こどもの声を聞く」「こどもの思いに寄り添う」を念頭において、 話をさせてもらいました。 でも改めて考えると、 この「こどもの思いに寄り添う」って言葉って

          「こどもに寄り添う」を考えてみました

          経験15年の保育者が実習生から学んだ話

          保育実習生を受け持ち中です。 実習生を受け持つと、保育者も気づきが多いなと感じています。 今回気づいたことの一つとして、 こどもの姿を想定することは大切 それ以上に、 その場で関わりや対応を考えるのはもっと大切 ということです。 当たり前と言えば当たり前ですが、 無意識に行なっていたことを、言語化できました。 それは多分、再現性が高くなったということだと感じています。 1.実習生の気づき 実習生が部分実習(ぬりえ→フルーツバスケット)をしたあとに、 「予想していない

          経験15年の保育者が実習生から学んだ話

          七夕クイズ、作ってみました

          保育園の七夕会の行事担当になりました。 行事の前後にも七夕を楽しめるといいなと思っています。 行事を行事だけで終わらせるのはもったいない! 行事と普段の保育をいかに繋げていくかと考えています。 この七夕クイズも、普段の保育との接点(自分のクラスだけでなく、他のクラスも)にならないかなと思い、作ってみました。 といっても、canvaのテンプレートを使わせていただきましたが・・・ 他の園の誰かにも役立ててもらえると嬉しいなと思います。 もしいいなと思われたら、自由にお使い

          七夕クイズ、作ってみました