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「こどもに寄り添う」を考えてみました

先週まで保育実習生を受け持っていました。
実習開始時にこんな質問をしてみました。

「どんな保育者になりたい?どんな保育がしたい?」

その実習生からは
「こどもの声を聞いて、こどもの思いに寄り添える保育者になりたい」
と答えが返ってきました。

なりたい保育者像が言語化できているなんて素敵だなと思いました。

実習中は「こどもの声を聞く」「こどもの思いに寄り添う」を念頭において、
話をさせてもらいました。

でも改めて考えると、
この「こどもの思いに寄り添う」って言葉って
抽象的ですよね。

保育ではよく使われるこの言葉についてちょっと考えてみようと思います。


1.「こどもに寄り添う」とは

この「こどもに寄り添う」という言葉を少し具体的にすると、

  1. こどもと同じ方向を向く

  2. 「こどもにとって」の視点で考える

ことかなと僕は感じています。

こどもに寄り添うために、
こどもが安心できる環境(物的、人的ともに)を整えたり、
こどもと対話したり共感したり
していると感じています。

2.「こどもと同じ方向を向く」とは

「こどもと同じ方向を向く」という言葉をもう少し具体的に考えたいと思います。

この言葉にもいろいろな意味があると思いますが、
実習生に伝えたかったことは

  • こどもがどんなことに楽しいと感じているのか?

  • こどもがどうしてその行動を取ったのか?

という視点で考えることでした。

その実習生は、僕が何度かこの質問をしたら、
自分で考えるようになっていました。
素晴らしい!!

保育者がクラスの子どもを集団で捉えると、
保育者vsこども
の視点に陥りやすいと感じています。
とくに、大人側に余裕がなくなってくると、
対立構造が浮き彫りになりやすい・・・
そうなると保育が楽しくなくなるんですよね。

だからこそ、この
「こどもと同じ方向を向く」
という意識を強く持ってもらいたい思い、
実習中に繰り返し、質問させてもらいました。
(もちろん、その意図も含めて)

3.「こどもにとって」の視点で考える とは

ただ、こどもと同じ方向を向くことだけだと、
保育とも言えないような気もします。

集団の中で学ぶこともあります
ちょっとだけ難しいチャレンジがこどもの可能性(楽しいと感じる範囲)を広げることもあります

そのためには、保育者がこどもの思いを聞いているだけでは
時間がすごくかかったり、
こどもによっては行きつかないこともあると思います

そんなときに必要なのが
「こどもにとって」
という視点だと思います。

でも、ここだけが優先されてもいけないと思っています。

4.大切なのは・・・

やっぱり大切なのは、
「こどもと同じ方向を向く」
ということ。

まずは
「こどもと同じ方向を向く」
その後に
「「こどもにとって」と考えることが
必要だと思います。

イメージとしてはこんな感じかな。

実習生を受け持つとと、本当に勉強になります。
自分の保育を客観的にみて、振り返ったり、
言語化して伝えるきっかけをたくさくもらいました。

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