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【読書記録#2】田中元子『マイパブリックとグランドレベル −今日からはじめるまちづくり』

現在私はスクールソーシャルワーカーとして働いていますが、それと同時にFUNRISEという非営利団体を立ち上げて無料塾「久喜つばめ学習会」の運営、オルタナティブスクール・コワーキングスペース「アクトラボ」の立ち上げを行っています。

今回、こちらのnoteに書き残すのは「読書記録」です。今年に入って読んで本をご紹介できればと思います。

私が読んだ本、読んで感じたことについてあれこれ書いていきます。

加えて、このシリーズのサブテーマもお知らせします。それは、

現在、FUNRISEではCAMPFIREにてクラウドファンディングにチャレンジ中です。クラファンの周知とクラファンに関心を持っていただいた方へのお礼の気持ちを込めてこちらのnoteをお届けします。

目標は週1投稿。クラウドファンディングは12/29までですので大体10本ほど書ければと思います。

それでは第2回目です。

『マイパブリックとグランドレベル −今日からはじめるまちづくり』

〈出会い〉

この本はAmazonのKindleで読んだのですが、最初の出会いは無印良品でした。最寄りの無印良品は書籍も充実していて、「無印っぽい感じ」のセンスある棚を見ることができます。

ある時たまたまチラッと書籍のコーナーを見てみたら、パァッと目に入ってきました。

表紙のデザイン、帯にすぐ惹かれ「買いたい!」となりましたが、単行本ということもありその日はパス。後日Kindleで買いました。(全部が全部単行本はKindleというわけではないです…)

〈著者について〉

著者(田中元子さん)については初めて知りました。起業家であり、独学で建築を学んだ方だそうです。

さすが起業家と言わんばかりの構想力、行動力が本からは見受けられます。ですが、田中さんの構想、行動にはお金にモノを言わす感じはなく、地域や人々とともに生活を楽しもう、豊かにしようという思いが感じられます。

ですので、読んでいて嫌味がない。スーッと内容が入ってきました。

〈印象に残ったセリフ〉

あなたの1階は、同時に「まち」でもある。どんな高さの建物であっても、その1階は、プライベートとパブリックの交差点という、特殊領域なのだ。

田中元子『マイパブリックとグランドレベル −今日からはじめるまちづくり』

〈感想〉

筆者は「マイパブリック」「グランドレベル」という2つの概念を明示しています。

マイパブリックは、自分が作る"私的な場"だけど地域の"多くの人々に開かれている場"のことです。

多くの人々に開かれている場というと公が主体となることが多いですが、公しかこのような場に関わっていないとすると私たちの生活は豊かになるでしょうか?

グランドレベルは、私たちが道を歩くときに自然と見えてくる空間のことです。

具体的に言えば道路と店舗(住居)の1階部分。これは皆さんにも想像しやすいのではないでしょうか?

本の中では、筆者が実際に立ち上げた空間、世界各地に見られる「マイパブリック」、「グランドレベル」のある空間が写真と共に多く紹介されています。皆さんもぜひ読んでいただき、「マイパブリック」、「グランドレベル」を体験してもらえれば…。

これを読んだとき私は、ぜひ「アクトラボ」にもこの感覚を!と思いました。

また、これに似たような経験を私はちょっと前にしていました。

以前働いていた職場の目の前がフリースペースのようなところでした。時々、ボードゲームカフェをやったり、教室をやったりしていた。それを傍目に見ていた私は、「中でどんなことをやってるのかすごく気になる!」といつも思っていました。道を歩く人々も同じ気持ちだったと思います、立ち止まって中を見ている人が多く見られました。

アクトラボの物件を探すにあたり、私が意識したのもこの「グランドレベル」の感覚です。

「何をやっているんだろう…...?」という興味に惹かれて人々が集まってくる。人々が集まってくれば、そこにいる人々の活動も活発化するはずです。

「アクトラボ」には「マイパブリック」のようなものも設置したいです。アクトラボは子どもたちのためだけの場所ではなく、地域住民と子どもたちの交流の場でありたいと思いました。

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