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余白を作って私モードを取り戻す 「直感と論理をつなぐ思考法」

 変化の激しいVUCA時代でも時代の荒波に揉まれず、内発的動機に基づいて楽しく働くためのヒントが盛りだくさんの1冊。著者の佐宗邦威氏は、以前読んだ「13歳からのアート思考」に解説を寄せられていて気になっていました。

ビジョン思考中身

4つの思考法

 既存の3つの思考法に加え、本著で提案する「ビジョン思考」について、農地や平原といった例えを用いながら、ビジュアル的にもわかりやすく紹介されています。それぞれ一言で言うとすると……

既にあるものの効率を上げる
▶︎改善思考:カイゼン・生産性UPで勝とう!
▶︎戦略思考:課題分析・目標設定で勝とう!
0から1を生み出す
▶︎デザイン思考:みんなでつくろう!
▶︎ビジョン思考:「自分モード」で進もう!

 いずれも良し悪しがあり、どれが良くてどれがダメという話ではありません。大事なのは、ふだん改善思考・戦略思考・デザイン思考で過ごしている人でも、ちょっとした工夫やコツでビジョン思考を身につけていけるということです。

ビジョン思考を習慣にするには?

 本書では「ビジョンのアトリエ(妄想・知覚・組換・表現)」といわれている世界があり、現実からこの世界に行ったり来たりすることでビジョン思考を身につけていくことができます。
 このビジョンのアトリエでは、自分の好きなことやワクワクすること、本当の関心を、どうやって見つけ、形にしていったら良いのかということが、具体的なメソッドやワークとともに紹介されています。
 しかし、どれだけメソッドを知っても、「余白」がないとビジョン思考は機能しないそうです。

自分モードを生み出す余白

 自分モードとは、内面から掘り起こされた好きなことや関心を認識している状態、つまりビジョン思考ができている状態のことかと思います。変化の激しいVUCA時代だからこそ、自分の内発的動機に向き合うことが、目の前の変化の荒波に飲み込まれない軸となってくれます。
 この自分モードを作っていくためには、物理的な「余白」を自ら作っていくことが必要になってきます。実際日々の生活は「何もしない時間」がほとんどなく、気づけばスマホを触っていたり、仕事のことを考えていたり、子どもの世話をしていたり…と、他人モードの時間ばかりになってしまっています。
 本書でオススメされているのは、モーニング・ジャーナリング。好きなノートとペンを用意して、毎朝必ず書き留める時間をつくることで、自分モードを取り戻していけるそうです。

私にとってビジョン思考はどう活かす?

 noteでグラレコ でアウトプットをしてみようと思ったのは、本書がきっかっけの一つでした。「Kinesthetic(全身で感じる)→Visual(絵にして考える)→Auditory(名前をつける)」の順で言語化をしていくというVAKモデルの話や、表現の部屋でのアウトプットの話を見て、まず描いてみる、そしてまとめてみるという方法で実際に書いてみることで、自分モードを少し見つめてみています。
 また、モーニング・ジャーナリングまではできなさそう……と思い、「朝起きてすぐにスマホを見ない」ことで、少しでも1日の余白がつくれるようにしています。

 この本の凄いところは、とにかく膨大のワークのアイデアが載っているところ。実際に手を、頭を動かしながら、やりたいことを掘り下げて見たい方にオススメの一冊です。

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