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長谷川ひとね
2023年8月20日 10:22
人間、この空虚な壁から突出した生きものひとつ出来たふたつ出来た真空の階段を少しづつ昇りその肌のぬくもりもいつか忘れてしまうのに笑顔を汲んでいつも満たされたくて踠いている奥のおくこんなにも嬉しかったことやこんなにも悲しかったことが忘れるという仕業の前にもろもろと崩れて落ちてフロントガラスの向こうに積み重ねてきた日常を探すが何処にも見あたらないすべて壁が持ち去っ
2023年8月11日 22:39
人間み人間見私は見てきた人間み人間実それは卵子と精子の実人間み人間身身を挺し人間み人間味生を世を味わいつくし人間み人間水水から這いで土に帰るニンゲンミ胸をはって言えるだろうか
2023年8月2日 08:08
彼は、それまでの彼と違っていたまるで神々しい物腰がこの世の人でない七日目に姿を消した彼の部屋には背中の割れた半透明の殻彼は彼を抜けでたのだ窓を放つと熱風と蝉の鳴き声が飛び込んできた殻が風に揺れ乾いた音を立てていた
2023年8月20日 20:01
ピアノの調律をしていると「おごそか」な気持ちになれるんですとテレビの中の人が言う平日に「おごそか」が新鮮だったので狭い台所にたって「おごそか」に米をといでみた神苑の玉砂利をいく神主たちの足音が聞こえてきた早朝の汚れない空気が流れて指の先々たちがひんやりするミルク色の水がすこしづつ透明になっていくこころも透明になっていく気がして「おごそか」はひらがなだった「お
2023年8月19日 17:51
今日も生きた今日を生きた誰のためでもなく自分の為でもない生きた生きていていいと許したので生きたお腹が空いたから眠いから生きた脳みそを削ぎ落としナマで生きた
2023年8月15日 10:34
午前1時のポストに投函された朝の音夢に谺し波紋が広がっていく耳が目を凝らして 朝を見つけようとするが朝はなく時計が嘲笑っていた終戦記念日の朝に戦争に加担した音楽家、詩人、画家、加担せざるを得なかった音楽家、詩人、画家屈しなかった音楽家、詩人、画家は拷問死メディア操作の世界はもう朝だという忍び寄る朝に未だ夜は醒めない
2023年8月12日 09:00
あふれる透明な水ぽぽぽこぽこぷわぷわぷわあふれるのは何処から?それはカラダの中からカラダの奥から讃えているよ水を言葉の呪いがある言葉は音だから気をつけよ水を濁らせること