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父の還暦を下田で祝うDay2 ペリーロードと爪木崎の水仙まつり



部屋の温泉と大浴場

下田大和館で迎えた翌朝は、部屋の露天風呂から。
やっぱり貸切のお風呂はこの上なく気持ちいい。まだ人のほとんどいないビーチと波の音を聞きながら温まる。
そう、ここのお湯は、すぐに体が温まるなと思う。

ちなみに大浴場は、和風、洋風があり、男女入替制なので時間をずらせばどちらも楽しめる。
昨日私が行ったときは、洋風大浴場に入ることができ、大きな内湯と海の見える露天風呂が2種類あった。
お風呂から上がって、湯上がりコーナー?の椅子でお水を飲んでのんびりした時間も良かったな。

朝食

さて、8:30になり(8:00か8:30で選択できた)、朝食の時間に。
朝食もお部屋食で、運ばれてきたのは、まさに私の理想の朝食!のラインナップ。伊豆・観音温泉の温泉水を使って蒸した野菜や鯵の干物、それにお米も美味しすぎた。

この他にお味噌汁とヨーグルトが付く

バリアフリーの観点でホテルを振り返る

チェックアウトは11:00なので、朝食後ものんびり。
テラスで海を眺めたり、部屋の露天風呂で足湯をしたりして過ごした。

今回はバリアフリー客室が決め手となり、宿泊したが、さすが、車椅子も過ごしやすい部屋だった。
昇降機付露天風呂については、前回の記事で触れたが、もちろんトイレも広くて入りやすいし、ドアも引き戸(やや重かったけど)。ホテル自体は決して新しくないので、例えば大浴場のある最上階へは階段でしか行くことができない等、不便な点はあるものの、客室に露天風呂がついているので、それはカバーされている。
部屋の詳細が書かれた前回の記事はこちら↓

そして何よりも、ホテルの方の配慮が細やかで親切だったのが印象的で、また行きたくなってしまう。例えば、バリアフリー客室には介護用ベッドが設置されているが、その手すりの位置について、宿泊の1週間ほど前に電話での事前確認があった。結論として、設備の関係上、本来希望する位置に手すりを配置してもらうのは叶わなかったが、手すりの位置を事前に知れるだけでも心理的ハードルは下がるし、その電話がとても嬉しかった。また、そもそもベッドの片側にしか手すりがない宿も多いが、電話で希望を伝え、両側に配置してもらえて安心だった。
ちなみに、この電話のタイミングで、父の還暦祝いで宿泊することを伝えてみたところ、宿泊時に記念品をいただけた。この宿選んでよかった!

ペリーロード

11:00前にホテルを出て、下田観光へ。
下田は、ペリー来航の地として非常に有名だが、まさにペリーが歩いた道「ペリーロード」を目指した。ホテルからは車ですぐ。
ペリーロードには、オシャレなカフェも並んでいるが、朝ごはんで満腹のため、入ることはできず。石畳の道だが車椅子で散策できた。

カフェのテラス席に飾られていたお花。春の足音を感じる可愛すぎる組合せ。こういうのがいちばん好き。
こんな感じの道

あまりの寒さと強風で、長く歩いていられず、車に戻った。

爪木崎の水仙祭り

ペリーロードから車で15分くらいのところには、爪木崎がある。美しいビーチの目の前には水仙が群生していて、ちょうど見頃の時期だった。母曰く、20年以上ぶりの再訪だという。
爪木崎の先まで行くと駐車場は有料だが、400m手前の駐車場だと無料とのことで、車椅子にもかかわらず、遠い方の無料駐車場へ。
ここから結構な坂道を下っていく。これは帰りが大変だ。

なんだかんだこういうのがいちばん楽しい

坂を下っていくと、海が見えてきて、開けた時の開放感を歩く速度で楽しめたのは忘れられない。

水仙、アロエ、海の伊豆らしさ全開の眺め

急な坂を降りて、水仙が咲く場所へ。一部は階段で車椅子では入れないが、階段のない整備された道の方からも水仙の中の道を進めたし、何とそのまま海まで降りることができた。砂浜は流石に無理なので、大きめの砂利のあたりまで。ここまで車椅子で来れるとは思ってなかったのでびっくり。

水仙が見頃!風で流れてくる香りも良い。
海の色が驚くほど綺麗

近くの小屋では、観光協会の方が甘酒を売っていた。風が強かったので、小屋に入れてもらい、ストーブに当たってお話ししながらいただくことに。明日だったら、お祭りで太鼓を叩いたり、お食事を振る舞ったりがあったらしい。
この時は、ちょうどJRの臨時列車?の観光客向けに大量のサザエを準備していた。観光協会の方曰く、最近は餌となる海藻が減っているため、サザエもアワビも量が減っているらしい。また、温暖化で熱帯魚をよく見かけるようになったのだとか。

少し温まって外に出ると、車椅子を見た有料駐車場の方が、帰る時に車をここまで持ってきていいよと、ご厚意で言ってくれた。おかげで、帰りの上り坂は車で上がることができた。ありがたい。
また優しさに触れることができた。

道の駅伊豆月ヶ瀬

爪木崎を後にして、下田の道の駅でお土産を買ってから、東京に戻った。
道中、気に入った道の駅があるので紹介する。
伊豆市にある道の駅伊豆月ヶ瀬だ。
木の温もりを感じる建物の外にはキッチンカーも数台並んでいた。

フードコートが美味しいとの口コミを見て訪れたが、ちょうど「ズガニフェア」をしていたので、ズガニうどんをいただいた。
ズガニはモクズガニの伊豆での呼び方で、10月下旬に解禁になったらしい。カニの出汁が出たうどんには一杯殻ごと入っていて、卵も美味しくいただく。ズガニメニューは、うどんの他、ズガニラーメンやズガニアラビアータもあった。
もちろん、ズガニ以外の天城軍鶏の親子丼や竜田揚げ定食、わさび蕎麦など、食べてみたくなるメニューはたくさん。
大きな窓と吹き抜けのあるフードコートで、施設も新しくて綺麗なのでおすすめ。

旅の終わりに

その後は、東名、中央道を経由して東京へ戻った。東京に着く頃、車内では、私が幼い頃から家族のドライブでかけていたビリー・ジョエルのアルバムを聴いていた。東京の夕暮れの感じとよく合っていた。

父の還暦祝いの下田旅。けっこう前から楽しみにしていた。
最近私がよく思うのは、誰かに何かできることって、その大小によらず、ほんとに尊くて楽しいということ。その対象が今回は還暦の父であったから余計に嬉しかったことはあるが、母の世話をする父を見て、いつも思うことでもある。また、下半身が不自由であるという制約の中で生活する母を見て思うことでもある。
同時に、今回の旅でも、この制約があるからこそ触れられる優しさをたくさん受け取ることができ、当事者の娘としては、とてもありがたいことだと感じている。この辺りで思うことについては、また別の記事で書いてみたいと思う。

あと少ししたら、母の誕生日がある。
次は私にどんなことができるか、とても楽しみだ。

下田大和館の目の前のビーチにて

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