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はじめての海外一人旅 in フィンランド ヘルシンキ観光~スオメンリンナ島とカンピ散策~

日曜日と悪天候という条件に加え、先ほどの会話が決定打となり、マーケットスクエアのスオメンリンナ島行きのフェリー乗り場で寒さに耐えながらフェリーを待った。
すると、先ほどの宿泊客がやってきた。彼はトラムにうまく乗れずに、ここまでくるのに時間がかかっていたようで、偶然にも同じフェリーで行くこととなった。
「やはりスオメンリンナ島にしましたか。」
「はい、雨だし、日曜日の朝で行きたいところは、どこも行けなくて。」
こうして一緒にフェリーに乗り込んだ。
彼は、昨年亡くなった奥様と一緒に来るはずだったフィンランドを一人で旅しているらしい。

スオメンリンナ島は、フェリーで15分ほどの場所にある世界遺産の要塞の島。
スウェーデン統治時代に建設され、その後ロシアの海軍基地となり、クリミア戦争でイギリスの攻撃を受けるなどの歴史を持つ。今では、市民のピクニックスポットにもなっていて、800人ほどの住民もいる。

人のまばらなフェリーは、あっという間に島に到着。
島では自由に動きましょう、と別れて、ここからは一人で観光する。

私は、あてもなく島を散策することにした。

しばらく歩くと、海岸線に出た。


今、私はフィンランドで海を見ているんだな。緑がかった灰色の海を見ながらそう思ってみたが、とにかく風と雨が激しく、あまり長居が出来そうもない。
それで、またしばらく歩いて、ようやくオープンしているカフェを見つけた。
暖をとるため、駆け込む。

古い建物を改修した海沿いのカフェで、シナモンロールとLatte(ホット)を注文して、のんびりすることにした。
店員さんに、雨が激しくて残念だね、みたいなことを英語で話しかけられた(おそらく)。うまく英語で返せなかったけど、声を掛けてもらったの嬉しかったな。

しばらくのんびりして、ヘルシンキのお店も開き始める時間だったので、戻ることにした。私はとにかく上着を調達したかったのだ。

島の土産店などを物色しつつ、フェリー乗り場に戻った。
今日は、Tall Ships Racesという、バルト海沿岸国の船が一堂に集まるイベントがちょうどヘルシンキで開催されていて、ヘルシンキまでの間、いくつもの船とすれ違った。面白いタイミングだった。

ただ、風に吹かれていたせいで、本当に凍えてしまった。
港からトラムでカンピ地区に向かって、FORUMというショッピングモールに入った。上着が買いたかったけど、ヘルシンキにはユニクロがないみたい。H&Mを見つけ、セールになっていた、冬用のモコモコの上着を3,000円台で購入した。

これを着るだけで、だいぶ体が元気になった。助かった。
しかし、このころから、天気が少しずつ回復して、気温も上がってきた。
なんてことだ、、と思いながらも上着を着て(途中から少し腕まくりしながら)周辺を散策する。

「Picnic」というチェーンのサンドイッチ屋さんでサンドイッチを食べたり、「Sマーケット」というスーパーマーケットに入ってみたり。

こうしているうちに、チェックイン時間に近づいたので、少し早かったけどホテルに向かう。
初めてのチェックインで少し緊張したが、スムーズに部屋に入れてもらえた。

設備の揃った綺麗な部屋。シャワールームは小さめ。
コーヒーや紅茶が飲み放題なのも嬉しい。

ほっとして、部屋でのんびりすることにした。
フィンランドのテレビもなんだか面白かった。

こうしていたら、先ほどの彼から連絡があり、一緒に近くのカフェに行くことになった。

ホットティーを飲みながら、旅の話をする。
「これまでの海外旅行では、英語ができる妻に頼っていたけど、こうやって一人で来ると、英語もよくわからないし、慣れないし、でもなんとかなりますね。」
初めての海外一人旅の緊張感が残る中でのこのカフェでの時間は、私にとって、すごく重要だった気がする。そして楽しかった。

それから「Kマーケット」でも買い物をして、部屋に戻った。
明日は、朝からタンペレに向かう。早く寝よう。
こうして、雨と寒さに翻弄された、記念すべき海外1人旅の1日目が終わった。

外はまだまだ明るい。
遮光カーテンを閉めて、私はベッドに入った。

23時過ぎの空。まだ薄明るい。
日の長さが珍しくてつい外が見たくなって何度も起きてしまう。





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