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ベートーヴェンを毎日聴く101(2020年4月10日)
『ベートーヴェン/「レオノーレ」序曲 第2番 op.72a』を聴いた。
ベートーヴェンを毎日聴く101
— Harayan (Herbert von) (@HarayanV) April 10, 2020
op.72a レオノーレ序曲第2番。1804〜05年
オペラ序曲の座を追われ、コンサートでも聴く機会がない。馴染みある第3番と比べて序奏も全体も長く、ちょっと間延びしている印象。でも作曲者はきっと相当苦心したのだろう。
演奏:カラヤン&ベルリン・フィル。1965年 pic.twitter.com/LU50GblbN3
ベートーヴェン唯一のオペラ作品「フィデリオ」。
最初は「レオノーレ」と題されたものであったが、初演が失敗に終わる。その後、大幅な改定を加えて今の「フィデリオ」となった。
その失敗した初演版の序曲として作られたのが「レオノーレ第2番」。いちばん最初に作った序曲なのに、なぜか「第2番」なのである。
それでは「第1番」はどこへ行った?
もちろん存在しているのだが、op.138という、いちばん最後の作品番号がつけられているので、それは後日ここで書くことになる。
「レオノーレ序曲」は、単独で演奏される機会も多いのだが、それは「第3番」の方で、「第2番」が演奏される機会はとても少ない。
それは長さの問題もあるのだろう。「第2番」は序曲ではあるけど全曲通して15分近くもかかる。
オペラ「レオノーレ」の実演を聴いたことがあるが、序曲が始まり第1幕が開けるまでの間、本当に長くて「まだ続くの?」という感じだった。
単独でも聴きどころもあるのだが、長い本編がその先に待っているのである。
オペラ「レオノーレ」上演は「失敗」した。
「困難」とか「苦難」という言葉はベートーヴェンに似あう気がするが、「失敗」という言葉は似合わない。「困難」や「苦難」に直面しても、「失敗」せずになんとか乗り越えるのがベートーヴェンらしさである。
でもベートーヴェンは風変わりな性格でもあったので、生活面では様々な「失敗」をたくさん起こしているのだ。
(記:2020年12月6日)