見出し画像

ベートーヴェンを毎日聴く63(2020年3月3日)

『ベートーヴェン/セレナード ニ長調 op.41』を聴いた。

この作品は以前作曲した、フルートとヴァイオリン、そしてヴィオラによるセレナード作品25(op.25)の編曲版。こちらはフルートとピアノのために書かれている。

この編曲はベートーヴェン自身が行ったのではない。

フランツ・クラインハインツという、ウィーンでピアノ教師をしていた人物により編曲されたものである。

ベートーヴェンはクラインハイツの編曲について手直し程度は行って、出版社には自分が編曲したのではないことを伝えていたようだが、ベートーヴェンの作品として出版されてしまったという。

原曲は確かにベートーヴェンのものなのだが、編曲者クラインハインツの名は全く出て来ず、彼はきっとがっかりしたことだろう。

そのクラインハインツ。後年はブラチスラヴァでカペルマイスターになり、ペスト(ブダペスト)のドイツ劇場の指揮者にもなったという。

編成が小さくなり、可愛らしい音楽になっている。

Ida OlssonによるPixabayからの画像

(記:2020年10月28日)


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?