ベートーヴェンを毎日聴く45(2020年2月14日)
『ベートーヴェン/ピアノ・ソナタ 第14番 嬰ハ短調 op.27-2 「月光」』を聴いた。
ベートーヴェンのピアノ・ソナタの中で一番有名な作品であろう。
ピアノ・ソナタ第13番と同じく「幻想曲風ソナタ」と題された作品。「月光」と付けたのがベートーヴェンではないことはすでに良く知られていること。
でも、起伏なく通される第1楽章の音楽は、月の光が湖面に照らされ、波にゆっくりと揺らぐ小舟を表すのに最適な表現である。
でもベートーヴェンは、それが気に入らなかったらしい。
このロマンティックな作品が献呈されたのは、過去、ベートーヴェンの「不滅の恋人」と考えられていた人物のひとり「ジュリエッタ・グイチャルディ」。
今では「アントーニア・ブレンターノ」が不滅の恋人の最有力候補とされているのだが、ジュリエッタはベートーヴェンが結婚相手として考えていた女性であるのは間違いない。
このような素敵な作品を送られた人物であれば、不滅の恋人と思われてもおかしくないだろう。
ちょうどこのTwitterを投稿した時、わたしはウィーンを訪れていて、「月光」を作った家の前でこの作品を聴こうと思っていたのだが、すっかり忘れていたのであった。
Octavian A TudoseによるPixabayからの画像