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新規事業で1億円を超える取引を作れるまでの道のり

「既存のビジネスチームとは別の領域での売上を作ってほしい。」

というめちゃくちゃアバウトな要望に対して、つい先日協業先に対して1億円を超える取引をまとめ、販売活動が開始されるに至るまで進める事ができました。

そこに至るまでの記録を自身でも残しておきたいと思い、記載させて頂きます。

効果的に新規案件を進めるにはどのように考えていけば取り組めば良いだろうか。
今回の私のようにあなたの所属する組織に詳細な戦略がなくても自身で考えて動く参考になれば幸いです。

新規事業で1億円を超える取引を作れるまでの道のり

【この記事でわかる事】
・自ら販売戦略を立てる事ができる
・戦略立案から実際に動いていく流れが理解できる

無策からのスタート

「気合いと根性で売ってこい」
「情熱だ、情熱」
「とりあえず売れればいいから、好きにやって」
「飲み食いで売れるなら飲ませて来い」

こんないつの時代の話かわからず、戦略ないけど、売ってこいという環境に納得はしていません。
が、好きにしていいのなら自分のこれからの糧となるべく動いてやるという事でスタートしました。

こんな事今時言わないなんて思うかもしれませんが、実際にこのような無計画な組織というのはいくつも存在するのが現実。

「売上倍増!」
「契約数前月比〇〇%アップ!」
といった理想を掲げるだけでは、効果的な営業活動にはつながりません。

また、営業は行動力が成果に繋がるというのはありますが、顧客全てに自分でとにかく営業をかけるというような戦略ではあなたが疲弊していってしまいます。

うまく協力してくれる人を見つけたり、施策を用意するなどして効率よく進めましょう。

営業目標から活動内容の優先順位をつける

あなたが会社で営業担当として、現場に出ると間違いなく営業目標を設定されます。

目標数値がないまま進めていくというのは基本的にはあり得ません。

目標数値に対して、自分が販売できる製品を考え、何をどのぐらい販売すれば現実的にクリアできるかを考えましょう。

現状はわかったので、とりあえず目の前にある顧客一件ずつに訪問していこうというプランでは、いつまでに何をするのかが曖昧になり、活動のスピードが鈍化してしまいます。
行動内容と優先順位を整理して、どの製品を重点的に取り組むかを決めるようにしましょう。

例えば100万の売上目標に対して、10万の製品を10個売るか、10万の製品を1個、30万の製品を3個売るか。
後者の方が受注数少なく目標に到達します。
量販が悪いという意味ではなく、自身の実力と受注までのスピード、単価を考慮して、達成可能な方を選びましょう。

また、戦略はまずはシンプルに1本に絞った方が良いです。
あれもこれもになると効率が悪いので区切りを決めてそれまではコレ、次はコレとしておく方が良いです。

前置き長くなりましたが、実際に個人で戦略的に順序立てて行動プランを作り、どうやって契約をまとめてきたかを記載していきます。

戦略立案の順序

同じような製品を取り扱い競合するケースが非常に多い現代の販売環境。
そんな現在の状況において、無計画では目標を達成させる事は難しいです。

どの顧客に、どの順番で、何を(製品、サービス)、どのように、いつまでに、やるか。

これを明確にし、工程化する事で無駄な動きはなくなります。

調査

①外部データの取得

私はまずはこれを見ます。
お金を会社が払って入手してくれていればベストですが、入手していなければネットなどに記載されている数字で構いません。

理由としては、会社にあるデータは自分達にとって都合の良いデータである事が多いです。
実は自社製品が関係する市場のほんの一部しか把握できていないなんて事はザラにあります。

更に営業やマーケティングも自身の評価を落とさないように自己PRもかねて報告したりしています。

なので、まだ取れる部分が隠れている可能性が多いのです。

②シェアの確認

外部資料を入手したら次はシェアの整理です。

おそらく企業別でのシェアは簡単に見つかると思います。

詳細を確認して頂きたいのが、製品別のシェアです。
各企業のどの製品がどこにどのぐらい売れているかを分析してください。

ここの作業結構大事なんで、時間かけるべきだと思います。

なぜかと言うと、ここの分析をミスるとこの後に行っていく活動が動いただけムダになります。

狙いを定めるという観点からもきちんと調べましょう。

③自社の強みで他社を切り崩す場所を決める

自分なりに分析したら、現在他社が売れている場所で、

「ココならウチの製品なら勝てる!

という場所に狙いを定めましょう。

これを決めるには、あなたが今取り扱っている製品の良いところをしっかり勉強していなければなりません。

「製品知識なんてなくても売れるんだ」

ベテラン営業の方はこんな言い方をするかもしれませんが、私はこの考えについては否定的です。
以前と違って似たような製品が多い現代で細かなポイントでも差別化して提案ができないと他社に勝つ事は難しいです。

なので、勝てるポイントを見つけましょう。

活動スタート

①自身の仮説が正しいか現場検証

次に自身が狙いを定めたポイントに対して実際に正しいかどうか現場検証です。

よく仮説を作った段階で依頼する人がいますが、これではまだ早いです。
まずは一つ自分で販売するなり決めてくる事が大切です。

自分で決める事でその製品を紹介するシナリオを作るのです。
最初に作ったシナリオ通りであればそのまま進めれば良いですし、所々修正が必要であれば修正して最良のシナリオに仕上げるようにしましょう。
また、ケースによって複数パターンを作る必要がある際には一つに拘らず作るようにしましょう。

②5〜10件ぐらいシナリオ通りに販売を行ってもらう

自分で作ったものを協業先に正式に依頼するには売れるかどうかをきちんと判断してもらう必要が出てきます。

その為には2〜3人に協力してもらってシナリオ通りに販売できるかを確認します。
ここでは自身の作ったシナリオを活用する事で他人でも販売する事ができるかどうかを判断する事が大切になります。

どの製品を、どの顧客に、どのような話をして売るか。
これを活動してくれる方にはきちんとお伝えして理解してもらうようにしましょう。

コレでいけると判断するには取り扱う製品の金額にもよりますが、5〜10件ぐらいがスムーズに受注できればいけるだろうと判断可能かと思います。

私は今回、1名の方に協力頂きましたが、たった1人で私が同行しなくともスムーズに10件決めてきてくれたんですよね。
これで私の中でいけると判断しました。

また、実際にエンドユーザーに販売された金額も確認しておきましょう。
次に拡販をする際に協業先に対する利益等も考慮しての提案が可能となるからです。

拡販計画

①協業先の選定

実績が積み重なってきたら本格的に拡販に向けての協業先の選定を行います。

この選定はシンプルです。
①狙う領域の顧客をエリア的に広くカバーしている。
②狙う領域のエンドユーザーに対して精通している。
③売る気がある。→施策等によって気を乗せる事は可能。

②協業依頼

実際に協業の為の依頼を行います。
協業するにあたっては役割を決めて依頼しましょう。

協業先に1〜10の内、6まではやってほしいのか、10までなのかをはっきりさせておくのが良いかと思います。

それが決まったら具体的にどのような話をしていけば売れるかを、先に作ったシナリオを元にレクチャーします。

また、協業先への販売価格も相談が必要になります。
これは先にトライアル段階でエンドユーザーに販売していた価格を参考にしましょう。
これが理解できていると協業先も利益がどのぐらいになるか予測できる為、あなたの会社と協業するか否かの判断もしてくれやすいでしょう。

そして、実際に1件でも決まれば協業先の方々に横展開して広がります。

利益率も高ければ積極的に動いてくれるでしょう。

③協業先への継続教育

あとは協業先の方が勝手に販売し続けてくれるように教育をしていく事です。

オススメなのは、数名のスペシャリストを協業先に作る事です。
自分自身が説明できるレベルの事を同じくできる人を数名作るように取り組みましょう。

そうする事で自分に無駄な連絡が来る事がなく、管理業務に集中したり他の販売先開拓に集中する事ができるようになれるからです。

まとめ

無計画な組織ではいつかは停滞が必ず来る。
それは個人も同じである。
市場全体の規模の把握から、自社の立ち位置を確認する。
顧客の選択と、優先順位をつける。
具体的かつ、行動プランを達成する事で、目標をクリアできる戦略を作成する。
うまくいかない際には都度分析し、修正して対応していく。
軌道に乗り始めたら、より自動化で売れていくように教育、フォローを行っていく。

やる事が決めたら進むだけ

アジェンダ、工程表、家具やプラモデルなんかの説明書も順に説明してくれてますよね。

結局コレさえできればあとはやってくだけです。

何をするかで悩む人は、何をするかを決めてあとは突き進んでいきましょう!

サポートよろしくお願いいたします。今後も転職や営業関連の発信をしてお役に立てれば幸いと思っております。