『ムーミン谷の彗星』を読んで(1) はらまさかず
娘に、ムーミン谷の彗星を読んでいます。
今、ネオワイズ彗星が来ていますが、偶然です。
訳が少し古いので、朗読していておもしろいです。
訳者は下村隆一(1928-1969)さん。
アンゴスツーラという化け物を怒らせる場面で、
ムーミンが使う悪口というのが、
「やい、この炊事ブラシ」
「ひょっとこやろう、おいぼれねずみ」
「死んだぶたのひるねのゆめみたいなやつ」
「しらみのさなぎ」
全部、言われたことないやつばっか。
これは、昔は普通に使ったのか。
ひょっとこはフィンランドにはないだろうから、悪口の部分は下村さんが考えていると思いますが、「死んだぶたのひるねのゆめみたいなやつ」というのは、トーベがそう書いているような気がします。
いずれにしても、下村訳、好きです。
これらの悪口は、古いというよりも、相手を傷つけない悪口なんですね。ますます下村訳が好きになりました。
(2020年7月の読書日記より)
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