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「ナンカヤローネ!」の思う壺 エンジン01 in 岐阜

なんという贅沢な時間なんだろう。わたしの中にいる潜在意識の小人がハンズアップして、足はステップを踏んでいる、そんな楽しさがあった。


エンジン01文化戦略会議、名前だけでインパクトが大きい。
様々な分野の専門家が新時代の文化を創造していくことを目的に集まって活動している。


本来なら2020年に開催される予定だった岐阜大会。コロナで2年連続中止になって、3度めの正直で開催。
錚々たる顔ぶれの講師陣が岐阜市に集結。
もう行くしかない!

90近い講座(中高生向けを除く)は1つ500円で受講できる。お得すぎて手をあわせてしまう。
受けたい講座がいろいろあったが、チケットが取れなかったものもあって、初日のシンポジウムと2日目の1講座だけ参加することにした。


岐阜大会の名称は「ナンヤローネ? ナンカヤローネ!」。
ナンヤローネ?って言葉は岐阜人には違和感がないが、「何だろう?」の岐阜弁。
岐阜弁は「やろー」ってよくつけるのだ。

この講座の内容を「何だろう?」と興味をもって、受けたあとに「何かやろう!」と行動する。それがこのイベントの意図だろう。
わたしはそう思えるだろうか?


オープニングシンポジウムのテーマは「エデュケーション/レボリューション」。
登壇者は大会委員長のアーティスト日比野克彦さん、エンジン01文化戦略会議幹事長で作家の林真理子さん、国際医療福祉大学心理学科教授の和田秀樹さん、作詞家の秋元康さん、メディアアーティストの落合陽一さん。
この顔ぶれで1時間半語り合うのを500円で聴けるんですよ!

最初に落合陽一さんが話し始めたのだが……
早口で次から次へと語られるワードが聴き取れず、わたしの頭は処理が追いつかず、メモも取れず……
圧倒されながらも興奮してきた。
人の話を聴いて興味はもっても、興奮することってあまり経験がない。
この経験だけで十二分に元は取れる。

長いシンポジウムの様子をすべてお伝えすることはできないので、それぞれの話から一言だけ。

和田秀樹さん
・毎日実験だと思って生きていれば退屈しない。

林真理子さん
・平均値を求めて生きる人生なんてつまらない。

秋元康さん
・「ダルい」「楽したい」の足を止める。「知」の入口、ドアを開けてあげないとだめなんじゃないか。ここをエンターテイメントが担う。

日比野克彦さん
・失敗しない人生、怪我をしないように、社会がそうなっているんじゃないかと感じる。失敗から学ぶことを良しとしない今の大人社会が子どもたちにも影響している。

落合陽一さん
・(音楽でも映画でも)今は名前を売らなくても作れる。将来作りたいという子には「なんで今やらないの?」と言っている。

自分にはインパクトがあった部分、ほんの一部すぎてごめんなさい。


二日目に受けた講義は「作家たちの真実ってナンヤローネ?」。
登壇者は林真理子さん、『ホテルローヤル』で第149回直木賞受賞の桜木紫乃さん、女優で作家の中江有里さん、『あのこは貴族』が映画化された山内マリコさん。

先ずはゲスト講師の山内マリコさんの話からスタート。出たばかりの新刊『すべてのことはメッセージ 小説ユーミン』について。
松任谷由実さんからのご指名でこの作品を書かれたこと、林真理子さんとユーミンの交友関係など、楽しい話が聴けた。

和やかな雰囲気での女子トーク、これも500円では安すぎる内容。
こちらも一言ずつご紹介。

山内マリコさん
・小説家に向いているかという問いに、
「向いていると思う。社会性はあるけれど、一人でいるのが性に合っているから」

中江有里さん
・ラジオドラマの脚本から書き始めた中江さん
「女優は一人を演じるけれど、脚本を書いている時は全員を演じられる」

桜木紫乃さん
・「小説を書くときは答えが欲しくて書いている」
答えは?
「それでも生きていく」

林真理子さん
・作家にとって大切なことは?
「編集者に愛されること。編集者と二人三脚で。」

この講義はYouTubeで配信されるとアナウンスがあった。その時はぜひ観てほしい。


書くことを仕事にしたいと思いライターを始めた。
話を聴くことも大好きだから、インタビューできる仕事をこれからどんどん挑戦したい。

それとは別で、夢だった小説を書くことにも挑戦したい。
いつか書きたいと思っていたが、落合陽一さんの「どうして今やらないの?」がずっと頭の中でリピートしている。
小説だから書けることがある。
書きたいことがある。

世に出るか分からないけれど、書こう。
いつかではなく、これから始めるのだ。

イベントの思う壺にはまった一人である。

エンジン01、ありがとうございました。

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小笠原ゆき
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